そのHうるう滝へ2006年秋の滝めぐり  そのI
牛ケ滝





牛ケ滝
硬い岩盤を水がえぐって、
最後に直瀑となって落ちている。
水の力強さを感じさせる滝である。



滝の落ち口。
よく分からないだろうが、
岩盤がCの字になっている。
そのCの穴から上流の滝が見える。



滝つぼ。
恐ろしいくらいに透明だ。
底の岩までよく見える。



滝見台下からの牛ケ滝。
木々が邪魔しているが、
上流の様子が見てとれる。



滝見台まで上ってしまうと、
木が邪魔をする。
目でみると下からよりは
上流の感じがよく分かるのだが。
2006/11/4 牛ケ滝(落差25M)  長野県南木曽町

中山道を南から北へと進んでいくと、いくつもの渓谷の名まえを目にする。前々から行ってみたかった渓谷が柿其渓谷である。
今回の南信州の滝を見て最後に温泉に入ろうと思って決めていたのがフォレスパ木曽の恋路の湯。この温泉は阿寺渓谷のそばにある。
柿其渓谷は田立の滝から阿寺渓谷まで行く間にあるのである。
田立の滝の途中にあった案内版には、田立の滝を登り詰めて天然公園まで行くと、柿其渓谷まで下りて行く道があると書いてあったのだが、まさかそこまでハイキングするつもりにはならない。
いったん国道19号に出て北上して、案内版にあるとおりの道に左折して柿其渓谷を目指した。
地図からするとそれほど離れていないように見えた渓谷だが、意外にも自動車でかなり山奥に入った。
道の脇にどういうワケが大手の旅行会社のハイキング旅行の目印があちこちにくくりつけられていて、イヤでも柿其渓谷に導かれて行く感じだった。
細い道をずんずんと走って行くと、やがて集落に出て、バスなどが止まっている小規模の駐車場に出た。案内図などもあったので、ここが柿其渓谷の駐車場だと思い、混雑している中少し待って駐車。
ここから歩いて川端まで行ってみると、なんと、柿其渓谷の入り口そのものにもちゃんと駐車場があって、こっちのほうはまだまだ余裕で自動車がとめられた。
ちょっと損をした感じである。
入り口に石碑があり、秘境柿其渓谷、とある。
秘境の滝はもういいなぁ、と言っていたので、苦笑しつつ歩き出す。
  
秘境、柿其渓谷。
秘境とはいえ、観光客だらけの道だ。とてもよく整備されている。
歩いてすぐに霧ケ滝への道が分けられていた。霧ケ滝って、まさか田立の滝の霧ケ滝?いやいや違う。上流のほうに滝があり、そこへ行くには牛ケ滝を巻いて行かなくてはならないということだろう。
本によると柿其渓谷の数多い滝は牛ケ滝よりも上流にあるのだが、その脇を通る林道は一般車は通行止めになっている。
遊歩道から分けているこの道はその林道に通じているらしかった。徒歩40分〜60分で霧ケ滝と書かれていた。
我々はそちらへは行かずに、観光コースである牛ケ滝へと向かう。
  
霧ケ滝への道の入り口。
まず恋路の橋というつり橋を渡った。
このつり橋を渡って真っ直ぐ進むと林道に出て恋路峠になる。恋路峠を越えて下って行くと阿寺渓谷の入り口のフォレスト木曽まで通じている。
牛ケ滝はつり橋を渡って川沿いに上流に進む。
よく整備された歩きやすい道である。
まず黒渕という場所に出た。
いったい水深何メートルあるのか分からないが水底まで綺麗に見通せる大きな渕だ。ダンナが魚を見つけたが、私はついに見つけることができなかった。
  
つり橋。この橋の向こうに売店もある

  
遊歩道は紅葉の中。

  黒渕。
黒渕を過ぎると、岩盤にとりつけられた橋のような歩道を歩き、階段になった。全部で確か130段あります、とハイキングの目印と一緒に注意書きがされていた。そうか、130段か。つい数えてしまった。
が、100段あたりで息が切れてきた。
はあはあ言って立ち止まり、道を譲ろうと脇によけた人から「ゆっくり登ってくださいね」と言われてしまった。
120段くらいの場所で牛ケ滝が見える。
もう少し上まで行くと滝見台である。
本当に130段くらいあった。心臓ばくばくだった。
滝見台から見ても今ひとつ滝全体が見通せない。
崖の上にあるのだが、その崖にも木があって視界をさえぎるのである。
滝は美しいのだが、綺麗に見える滝見台ではなかった。
遊歩道はさらに先に続いている。
今度は下る感じで進むと、滝を正面に見れる場所に突き当たった。
ここまで来れば視界をさえぎるものは無い。綺麗な青の滝つぼも直線で落ちる滝も全て見ることができる。
ただ惜しいのが、滝の上部が下に下りた分見えなくなってしまうことだ。
滝の上部の両脇には綺麗に紅葉した木々があったのに。
どうにもうまい場所がないなぁ、といった感じだった。

この上流にもたくさんの滝があるのはわかっていたが、今回の南信州の滝めぐりはここまでとした。これから大きな長野県を縦断して新潟に帰らなくてはならない。
阿寺渓谷の巨岩がゴロゴロした川を自動車からチラっと見て、フォレスト木曽の恋路の湯から木曽駒ケ岳をながめながら入浴した。(温泉のレポはこちら
2日間の南信州ではあったが、美味しいところをぎゅっと見て回った感じがする。秋の滝を満喫した2日間だった。
交通
牛ケ滝  最寄ICは、中央自動車道中津川IC。ただし、この場所はどのICからも遠い。
国道19号線中山道を北上し、長野県入りする。
中山道は観光案内やスキー場案内がしっかりしているので、この案内に沿って進むとよい。
かなりの距離進むと、左折すれば柿其渓谷であるという案内がある。柿其橋で木曽川を渡る道への交差点である。
ここから山道をしばらく走る。
柿其渓谷への案内もしっかりあるので迷うことはないだろう。
最初に案内板のある駐車場があるが、そこにとめるよりは、そこから坂道を下って、柿其渓谷入り口の駐車場にとめたほうが楽である。トイレもある。

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