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新九郎の滝





新九郎の滝
下段の黒い岩盤に分岐した水流が美しい。
中段のさらに上の白い部分も
滝なのであるが、
奥深いためによく見えない。




そのよく見えない部分をアップにしてみた。
ぎゅっと狭められた水が
勢いよく流れ出ている。




下段の上まで登ってみて、
中段を撮影してみた。
下から見るよりも傾斜がある。




ピュッと飛び出た部分。
この位置からだとさらに上段があるのが
分からないので、
水がすぼめられて噴出しているとは
わからない。




実はまだ午後2時過ぎで、
晴れたよい日だったのだが、
谷間になるらしくて、
とても薄暗かった。




大きさ比較。
右端下にダンナが立っている。




さらに大きさ比較。
下段の上まで登ったダンナ。
赤い矢印の先にいる。




中段の滝つぼ。
つぼというよりは、くぼみなんだが。






滝に行くまでの間には
とても綺麗な流れもあった。
落ち葉と苔が綺麗。





さらにこんな物体も道端に。
タコか〜?
2006/11/3 新九郎の滝(落差30M)  長野豊丘村

不動滝の大きさに感動し、次に予定していた滝への期待も大きくなっていた。
行きに通り過ぎたコンビニでお昼を買って、次の滝、「新九郎の滝」へ向かう。
なぜ「新九郎の滝」を見ることにしたかと言えば、手持ちのライトマップル長野版によると、新九郎の滝に着くまでの林道にもう2つほど滝が載っているからである。
ようするに、いっぺんにいくつも滝を見てしまおうという魂胆だった。
新九郎の滝は、天竜川の支流である虻川の上流にある。ところがこの虻川を見つけ出すのに、ちょっと手間取った。この川だと思って川沿いに走ってみたら、なんと別の支流の芦部川。また戻って、目印である村民体育館を探してなんとか入り口を見つけた。
  

上の写真の入り口さえ見つければ、ここから先は長いのだがちゃんと道案内があるので新九郎の滝まで迷うことなく行くことができる。
しばらく村中の道を進むと、右手に神社があり、そこの曲がり角に立派な案内図があった。
    
 どちらもクリックすると大きくなります。

ネイチャーランド野田平案内マップというので滝の位置がわかったのだが、その隣に新九郎の滝案内図というのがあり、詳しく説明されている。
注目してほしいのは、距離の数字で、私ゃてっきり区間ごとの距離だと思って、全部の数字を足して現在位置から30キロもあるのか、と思ってしまった。(ホントは10キロ少しです)
かなり覚悟してマップの示すとおりに神社の角を右折する。
道は細くなって、いかにも林道という感じになってくる。虻川は右手で、少し走ると大きな砂防ダムの工事をしている様子だった。
あとでライトマップル長野版と照らし合わせてみると、このあたりに我鬼ケ童ノ滝というのがあるらしいのだが、川までは距離があってよく分からなかった。
道が狭くなり、川が左手になったあたりで、いよいよ渓谷っぽくなってきた。
落差のある流れが見えたので自動車を止め、写真におさめる。ついでにそこで昼食にしてしまうことにした。
  
  
落差1メートルくらいかしらん。
  
紅葉のなか、綺麗だった。
川まで下りてみると、硬い岩盤を水が削ってできたような川であるのがよくわかる。水のすぐそばで寒いかと思ったが、この日は気温が高くて快適に昼食をとることができた。
お腹も満たされて、さて、その先に出発である。
小さなトンネルがあり、遊歩道入り口というのがあった。トンネルを抜けると駐車スペースがあり、明神淵案内版というのがあったる
むむ、明神淵?地図には大明神滝というのがトンネル脇に落ちていることになっているが、この明神淵というのがそのことだろうか。
とりあえず、帰りに確認することにして、まずは新九郎の滝を目指した。
野田平キャンプ場が見えてきて、そこを通り過ぎ、昔人が住んでいたらしい廃墟をいくつか通り過ぎて、道は行き止まりになった。
橋を渡って突き当たりになるが、その橋の手前に新九郎の滝遊歩道の入り口はあった。
決まった駐車スペースは無いが、道が広くなっているし、もとよりこの先には道が無いので適当に駐車してよい。
  
ここに至るまでの道のり、秋の落ち葉が道に敷き詰められていたり、枝が道の中央にあったりして、どうもここ数日はだれも訪れてはいない様子だった。
自動車をおり、仕度もそこそこに出発。入り口の階段を登って、山になるのを見て「登山靴のほうがよさそうだ」ということになり、戻って、登山靴を履いてから出直した。
入り口から滝までは800メートルだそうだが、ほぼ100メートルごとに標識が立っている。もっとも、この標識は歩いた感覚からはちょっと違うんじゃないか、といった感じの場所にあったりするのだが。熊鈴をリンリン鳴らしながら、けっこう汗をかいて登った。
遊歩道は木道が作られていたり、橋が渡されたりして、よく整備されている。最初山道なのだが、ナメた流れを渡ったあたりから沢のぼりのようになってくる。
  
最初は山道。

    
  
木道が整備されているが、滑りやすい。
    
   
ナメた流れを渡り、さらに登る。
後半の沢のぼり的な部分になると、道は分かりづらくなる。どうも川が増水すると流されてしまうからなのか、橋もつけられていないのだ。
どっちに行っていいかわからなくなれば当たりを見回せばよい。赤いテープの目印があるか、もしくは岩に赤いペンキで矢印が書かれている。ただし、時々ピンクのテープがあって惑わされてしまうのだが、このピンクのテープは林業関係者の目印らしくて、遊歩道の目印ではない。
赤い矢印に沿って川を右に左に渡りながら上流を目指す。
幸い水量はそれほど多くなく、用意に飛び越えることができたので濡れることはなかったが、石の感じからして増水時には全体が川底になってしまって、遡行は困難だろう。現に入り口の案内版には、増水時には遊歩道は利用でない旨が書かれていた。
  
   
だんだんと沢のぼりの様相に。
  
   
山は紅葉している。
  
   
川は全体が滝のようだったりする。
さて、滝まであと100メートルという標識があるのだが、川は小滝くらいしか見えない。とにかく矢印の示すとおりに坂になっている斜面を登る。すると、奥まった谷に、思ったよりも大きな滝が出現した。遊歩道入り口から歩くこと30分、薄暗い山の奥に新九郎の滝はあった。
最初見た感じでは下の段と上の段の二段に見えたが、さらに上に何段かの滝があるようだった。奥行きのある滝で、角度を変えないと上のほうまでは見えない。
滝のそばに説明書きがあり、新九郎というのは、野田平にある天皇家の御領林を管理していた木地師「新九郎」さんが発見した滝だから、という説があるらしい。
冬には氷瀑になるらしいが、真冬にここに来るのは勇気がいるだろうなぁ。
最下段のなだらかになっている部分を登って、中段の落ち口を見たりして、さんざん滝を楽しんで戻ることにした。
途中で我々と同年輩のカップルにすれ違ったのだが、我々が熊鈴を鳴らしているのに驚いた様子。いかんなぁ、この季節この山奥では熊鈴は常識でしょう。などと思いながら駐車した場所に戻ると、なんと鳥取ナンバーの自動車が止まっていた。
鳥取からこんな辺鄙な(こらこら)滝にわざわざ来るとは、もしかしたらかなりの滝好きかもしれないね、などと話した。
さて、日も傾いてきたし、まだ大明神滝もあるし、とりあえず出発。

トンネル入り口の駐車スペースに自動車を入れて、さて、と案内版を見てまた引き返した。
「あなた、鎖場がある」
  
クリックでちょっと大きくなります。
   
かわいいイラストに惑わされてはいけない。
ということは、手袋がいる。自動車にある手袋をとって、さあ出発。
しかし、ちょっと気になる。案内板の注意事項に、「服装は濡れてもよい格好で、安全装備(ヘルメットやライフジャケット等)を着用してから体験してください。」なんて書かれていたのだ。
ラ、ライフジャケット?
川を橋で渡って少しすると、いきなり鎖場になった。岩につけられた鎖で下に下りて行き、鎖づたいに飛び石で川をへつる。その先もやはり鎖になっていて、登っては川に下るといった感じなのだが、その先がなかった。川を渡るらしいのだが、もろに川、沢どころの話ではなく、水深はかなりありそうだ。しかも、渡った先には鎖もなく、崖っぽい。
どうしようもなくなって、引き返した。
    
  
まず橋を渡って、すぐに「この先危険」という場所に出る。あとで、この危険と書かれた斜面を通ったほうが鎖場よりなんぼか安全だと分かった。
    
   
鎖場登場。マジでアドベンチャーである。
トンネルを渡って、出口がわから明神淵まで行くという手もあったが、川を渡れるかどうか明瞭に案内板に書かれていなかったので、やめることにした。
今回の滝の目的は田立の滝なのである。我々にはヘルメットもライフジャケットもないし、何より濡れるつもりが無い。
と、いうことで、大明神滝も見ることができなかった。
新九郎の滝を選んだ理由である「ほかにも滝がある」のほかの滝2つのどちらも見れなかった。
少々心残りではあるが、新九郎の滝が思ったより素晴らしかったのでよしとしよう。
あとは、本日の宿のある飯田市に行き、名水百選の猿庫の泉で水を汲み、温泉に浸かるだけである。(水と温泉のレポはこちら
明日はいよいよ田立の滝に行く。
温泉で今日の疲れを癒さなくっちゃ。

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交通
新九郎の滝  最寄ICは、中央自動車道松川ICもしくは飯田IC。国道153号線を利用して豊丘村に入る。県道227号線と交差している交差点で県道に入り市田駅の脇を通り抜け、明神橋を渡って県道455線に入る。
県道に入って進んで行くと、どういうワケか自動的に広域農道の方に進んでしまい、虻川よりも北に導かれてしまうので、県道18号線を横切ったあたりから目を皿のようにして「村民体育館」の案内に注意するべし。
小さいながら村民体育館の案内はあるので、その方向に進み、なだらかな坂を登って行くと、左欄の上の方に記した写真のような案内標識がある。
その標識にしたがって左折する。
とにかく村民体育館が目印なのだが、その村民体育館までが分かりづらいので、いっそ県道455号に入ったら道行く人に尋ねたほうが早いかもしれない。
案内標識から先はきちんと案内があるので迷わない。ただし、わりと細い林道になるし、砂防ダムの工事などが行われているので、平日は工事車両などが通ると思われる。運転には細心の注意をしてほしい。
明神淵のあるトンネルを越えて、廃村となった野田平を通り抜けると突き当たりに遊歩道の入り口がある。
遊歩道は800メートル。30分で滝に着く。
最初は山道で木道などがあるが滑りやすい。後半はほとんど沢のぼり。だが、水量の少ない時期なら登山靴で濡れることはない。

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