2006年No.1
双門の滝

「アドベンチャー・イヤー」、『んがお工房』の滝めぐりの2006年は、他に表現のしようのない一年になった。振り返ると、よくもまあ訪問困難といわれる滝の名まえが並んでいること。2005年がのっぴきならない理由で遠出ができなかった反動、と言い訳ができないくらい動き回った。
そんな中でも、やはり『双門の滝』は滝そのものよりも滝までのアプローチという点で他の冒険の中でも群を抜いて印象的だった。百選の滝をめぐると宣言しておきながら、実はこの滝だけはきっと行けない滝だろうと諦めていた滝でもあるのだ。
滝仲間がいたからこそ訪問できたのであって、そういう意味でも『んがお工房』の滝めぐりの中では絶対にはずせない大切な滝となった。
たくさんめぐった2006年の滝たちの中で、『双門の滝』はダントツでNo.1である。

2006年に巡った滝たち

百選の滝
  平湯大滝(岐阜県)再訪
  銚子ケ滝(福島県)再訪
  双門の滝(奈良県)
  松見の滝(青森県)
  茶釜の滝(秋田県)
  鈴ケ滝(新潟県)再訪
  龍双ケ滝(石川県)
  姥ケ滝(福井県)
  苗名滝(新潟県)再訪
  田立の滝群(長野県)再訪
  吹割の滝(群馬県)再訪


あら、イヤだ。
2005年は2つしか行けなかった百選の滝に、再訪が多いとはいえ11箇所も回っている。
2005年のうちに東北の百選を踏破するつもりで断念したのだが、2006年に松見の滝、茶釜の滝に行き、さらに龍双ケ滝と姥ケ滝にも行ったので中部の百選の滝も終了したことになる。
個人的には、冬の福島の銚子ケ滝は、滝○かならではの訪問なのでちょっとだけ自慢だったりする。

 
  厳冬期にはもっと凍る?銚子ケ滝。
 
  3時間も歩いた松見の滝。
 
  水が少なかった龍双ケ滝。
 
  滝より温泉?姥ケ滝。
 
  箱渕まで歩いた田立の滝群。
新潟県の滝
  シーサイドラインの滝(新潟市、長岡市)
  宝川の滝(仮)(新潟市)
  粟ケ岳登山道の滝たち(三条市)
  烏滝下流の滝(長岡市)
  大石山登山道の滝たち(胎内市)
  鼻声の滝(朝日村)
  夫婦滝(朝日村)
  本城の滝(魚沼市)
  ヒコサの滝(妙高高原町)
  御滝(柏崎市)
  黒滝(十日町市)
  城滝(津南町)
  落水滝(出雲崎町)
  

2005年いやっていうほど県内の滝はめぐったので、2006年は見事に県内が減った。
しかも、登山のついでに見える滝までピックアップしてなんとか場を繕ったという感じである。
そんな中、同じ県内の滝をめぐっているYouさんと出会い、かねてからの宿題となっていた御滝、黒滝を見ることができたことは、最大の収穫だった。
これから県内の滝については、無名の滝探しが多くなる予感がする。


  

  行けない滝と思っていた御滝。

 
  本当に綺麗な黒滝。

  
  久々に新潟でみつけた新しい滝、宝川の滝。

  
  前々から気になっていて、ついに訪問、夫婦滝。

  
他県の滝
  滝沢不動滝(福島県)
  不動大滝(群馬県)
  イエローフォール(福島県)
  三滝(長野県)
  八坂大滝(長野県)
  乙女滝(長野県)
  霧降の滝(長野県)
  王滝(長野県)
  善五郎の滝(長野県)
  番所大滝(長野県)
  達沢不動滝(福島県)
  麻苧の滝(群馬県)
  仙ケ滝(群馬県)
  三日月滝(福島県)
  遠藤ケ滝(福島県)
  黒沢の滝(長野県)
  八滝(長野県)
  雷滝(長野県)
  ガマ滝(奈良県)
  七滝八壷(奈良県)
  魚止めの滝(奈良県)
  泊滝(秋田県)
  雲上の滝(秋田県)
  一乗滝(福井県)
  仏御前滝(福井県)
  七反滝(福井県)
  しりたか滝(石川県)
  赤石の滝(石川県)
  岩底の滝(石川県)
  かもしか滝(石川県)
  ふくべ大滝(石川県)
  湧の滝(福島県)
  馬尾滝(福島県)
  不動滝(長野県)
  新九郎の滝(長野県)
  姿見不動滝(長野県)
  うるう滝(長野県)
  千ケ滝(長野県)
  宿谷の滝(埼玉県)
  砂川大動滝(群馬県)
  平川不動滝(群馬県)
  鱒飛の滝(群馬県)

  完全に2005年の反動である。県外の滝がこんなに並んでいいサイトではないのだが。
一番県外の滝が増えた理由は氷瀑である。新潟では滝は凍らない。凍ったとしても、そこに近づく手段がない。
どうしても長野、群馬といった滝が凍る土地へ行くことが多くなった。
また百選の滝めぐりついでの周辺の滝めぐりも県外の滝が増えた理由だ。

  
  ツアーガイド付きで行ったイエローフォール。
 

 写真写りは抜群にいい三日月滝。

  
  こちらも、見た目より綺麗に写る仏御前の滝。

2006年のナンバーワン!
最も思い出深い滝
  ダンナ 双門の滝
  R    双門の滝

百選の滝。最も困難と言われる滝の制覇。色々なアクシデントあり。忘れられません。
同上です。やはり、仲間と一緒に行ったのは思い出深いです。
最も美しかった滝
  ダ  黒滝(下段部)
  R  苗名滝

上部のナメを含め、潔く落ちる姿が美しい。まわりの苔むし方も県内の滝とは思えない美しさがある。
虹をかける大瀑布。滝で得た感動ではたぶん一番だと思う。
最も豪快だった滝
  ダ  苗名滝
  R  善五郎の滝

大瀑布。虹を連れていてとても豪快だった。
変化球の選択ですが。あれだけとんでもない水量の滝が凍るというのは自然の豪快さを感じる。
最もしょぼかった滝
  ダ  特になし
  R  シーサイドラインの滝たち

強いてあげると、水量不足だった白山スーパー林道の滝たち(しりたか滝、かもしか滝など)迫力不足でした。
といっても、滝として成立している水流ではないので、しょぼいと言うのは可哀想なんですが。
最もムカついた滝
  ダ  特になし
  R  
白山スーパー林道の滝

強いてあげると「馬尾滝」。後日なんちゃんからの連絡で、小冊子のコメントを聞いて腹が立った。
かなり期待していただけに、水量の少ない滝たちは期待はずれだった。行く季節を考慮しなくてはならない。
最も危険だった滝
  ダ  馬尾滝
  R  馬尾滝

道なき道の藪漕ぎは危険です。
他に無いでしょぉぉぉ。遭難を意識したのは初めてです。
最も人に見せたい滝
  ダ  黒滝
  R  黒滝

規模といい、姿といい、素晴らしい。が、案内はいたしかねます。(悪しからず)
新潟の誇るべき滝だと思うのだが。できれば高名なカメラマンに撮影して欲しいとさえ思う。
最も冒険だった滝
  ダ  イエローフォール
  R  茶釜の滝

色々と今期はありましたが、甲乙つけがたいので、全く別のものを。初めてのスノーシューで道なき道を歩いた。
私的には双門よりも怖かったです。ハシゴがしっかりしていないんだもん。
最もお手軽な滝
  ダ  浜滝
  R  シーサイドラインの滝たち

国道至近。その割に立派な滝。
新潟でものすごくお手軽に氷瀑が見られます。
最もくやしかった滝
  ダ  龍双ケ滝
  R  本城の滝

大野市側から行こうとして行けず、大回りを余儀なくされた割にしょぼかった。
滝前でまったり昼寝をもくろんでいたのに、その滝前が雪で埋まっていた。悔しい〜。


二人のの思い出深いNo.1
双門の滝

ダンナの美しさNo.1
黒滝(下段)

Rの美しさNo.1
苗名滝

ダンナの豪快さNo.1
苗名滝

Rの豪快さNo.1
善五郎の滝

RのショボいNo.1
シーサイドラインの滝

RのムカつきNo.1
白山スーパー林道の滝

二人の危険No.1
馬尾滝

二人の見せたいNo.1
黒滝(写真は上段)

ダンナの冒険No.1
イエローフォール

Rの冒険No.1
茶釜の滝

ダンナのお手軽No.1
浜滝

Rのお手軽No.1
シーサイドラインの滝

RのくやしかったNo.1
本城の滝

ダンナのくやしかったNo.1
龍双ケ滝

リベンジを誓った滝たちは、どうなかったのか?
グレーの文字は一昨年、昨年の記事です。
二王子神社の周辺の滝たち ◎妹背滝だけしか地図になかったのでそれだけ見て終わったのだが、あのまわりにはいくつか滝がそんざいしていたことが、同県のsyamさんの情報で判明。惜しいことをした。・・・と、昨年リベンジを誓ったのに2003年には行かなかった。なかなか行く機会がない方面ではある。
と2年連続で行かなかった二王子神社周辺。今年も行く機会が無かった。来年、行けるかな?
◎まだ行ってません〜。
☆2006年も行ってません〜。
廻し滝 ◎すぐ近くまで行ったはずなのだが、みつけられなかった。
こちらは近くに行く機会もなかった。
◎地震でダムまわりが少し崩れている。しばらく行けないかも。
☆未確認です。
三十三丈滝 ◎この滝を見るために廃道となった登山道を登ったのに、ついに見ることができなかった。はたして見られる滝なのか?
◎この秋、木々の葉っぱが落ちたら登山するつもりだったのに、葉っぱが落ちるより前に積雪してしまった。本年は断念。
☆実は、2度にわたって粟ケ岳を登山(1回は途中で雨のため下山)して滝を捜索。ネームプレートだけ見たが、滝そのものは全く見えなかった。木の葉の無い季節でないと無理か?この滝は我々の永遠の課題らしい。
松見の滝 ◎今年一番の痛恨。この滝を見るために青森まで行ったのに、台風崩れの雨のため、林道の入り口を確認しただけで滝まで行くことができなかった。
◎予定では10月の連休のあたりに行くはずだった。しばらく遠征はムリだ。
☆行きました〜!ただし、一昨年に確認した林道からは行けずに延々3時間歩いて到達。リベンジ達成!
馬尾滝 ◎本で見てどうしても行きたかった滝、でも同行者がいないとムリなので諦めていたが、今年なんちゃんと行く機会があった。にもかかわらず、雨。来年の紅葉の時期に期待。
☆ついになんちゃんとリベンジ達成。ただし、本で見た滝下から滝を拝むことはできなかった。ほ、本当にリベンジ達成したんだろうか〜。
城滝 ◎沢の下流からは見ているのだが、装備が万全ではなく滝下まで行けなかった。下草のない頃にきちんとした装備で滝下まで行きたい。
☆Youさんと一緒に滝下まで行ってきた。ただ、滝下まで行くと全体が見えないので、行く必要もなかったかも。

2006年、リベンジを誓った滝たち
不動滝 (石川県白山登山道より見える)実はこっそり登山道入り口まで行っていたのだが、バスを利用しないとその先まで行けない季節だったので断念。百四丈滝より、実はこっちのほうが見たい。
赤滝 県北にある滝。実は探索は2度目なのだが、ついに探し当てていない。どこにあるんだ〜?


2006年滝めぐり総括

 冒頭でも書いたが、2006年はとにかくアドベンチャーに終始した年だった。
まず滝が凍った季節からすでに冒険は始まっていた。「イエローフォール」という、正確には滝ではないのだが、地下水が凍って滝状に見える場所に、わざわざツアーガイドを頼んでまで行ってしまった。これがまた楽しくて、氷瀑にハマり、立て続けに氷瀑を訪問。冬であろうと滝好きにシーズンオフは無いと実感した。
  
ガイドさんに案内されてスノーシューで向かったイエローフォール。
氷瀑が終了する頃になると、ゴールデンウィークの話が出始め、「いちご会」という滝好き山好きの仲間の間で百選の滝の中でも難関ちゅうの難関「双門の滝」オフの話が持ち上がっていた。実は我々はすでに先約があり、ゆっくり温泉に入っているはずだったのだが、この機会を逃すと絶対に双門の滝などには行けないと思い、参加を決意。参加の皆さんに助けられながら双門の滝を見ることができた。
このあたりで、もう2006年は終了してもいい、とまで思うくらいに冒険はしつくしていた。
だが、2006年はまだまだ続き、前年からの宿題の東北の百選終了のため、松見、茶釜の両滝にチャレンジ。これもまた滝仲間の詳細なレポートのおかげで行きつくことができた。
  
双門の滝のハシゴ。高い、長い、怖い。

  
茶釜の滝のハシゴ。ぐらぐらしているじゃないの〜。
さすがに双門、茶釜越えをするような冒険はもう無いだろうと思っていたのだが、まだまだ続いた。
途中、東日本の百選の滝を全て踏破するために残っている龍双ケ滝と姥ケ滝を訪問。ただし、あとで気がついたのだが、この両滝は西日本の部類に入るだろう、とのこと。
あら、ということは、東北を終了したところで北海道を除く東日本の百選は踏破したことになる。
無理やりとも言える龍双ケ滝と姥ケ滝の訪問には実は理由があった。新潟から簡単に行ける百選の滝をとりあえず片付けて、『んがお工房の滝めぐり』の百選の滝の部の第一期を終了しようという目論見である。
あとに残っている滝は新潟からはなかなか行けない滝ばかりなので、今までのペースでの訪問は無理だ。第一期の滝めぐりを高らかに宣言して、しばらく滝訪問を休もうと思っていた。
ところが、そうもいかない事態が秋に待っていた。
まず、茶釜、双門越えは無理だと思われた大冒険が出現してしまった。「馬尾滝」である。福島県只見町のこの馬尾滝は百選の滝とは違って、道案内の全くない滝だった。踏み跡も目印もなく、沢を遡行するには泳がなくてはならないような場所に放り出されて、闇雲に藪を高巻きし、滑落や遭難の危機に直面した。いや、本当に危なかった。
  
はっきり言って、半分遭難した馬尾滝の藪漕ぎ風景。
ここまでやりきってしまう我々がただぼうっと滝めぐりを休んでいられるわけがない。
その2週間後にはちゃっかり「田立の滝」の一番上まで行ってみようと行動をおこしていた。
そして、我々にはまだ詳しいレポートを作っていない東日本の百選の滝があったんだと改めて気づいた。
これは、第一期終了どころではない。まだ道半ばではないか。
滝好きにシーズンオフは無いのと同様、滝好きに終了の文字はない。
2007年もたぶん突っ走るのだろう。
それに対する自戒として、トップページにとりあえず「スローな滝ライフの実践」をかかげてみた。さて、本当に実践できるかな?



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