2004年秋の滝めぐりその2
  その1不動滝へ 小根津都の雄滝、雌滝 その3十和田湖周辺の滝へ 



小根津都の滝
雄滝

こねつとの滝と読む。
こちらは比較的安直に行ける滝である。
が、一目で滝って色々な落ち方をするのだと
分からせてくれる滝である。
落差44メートル。
ホントにそんなに落差があるのかと、
ちょっと疑問だが、目に見えるよりも
上の段もあるのかもしれない。


一段目。
綺麗な分岐瀑布。
こちらは谷になっていないので、
全景で撮影すると、
明るすぎてとんでしまう。


二段目。
豪快な直瀑。


三段目。
二段目の滝つぼですぼめられた水が
広がって落ちて行く。


滝見台にて大きさ比較。
やや高い位置から滝を見ることになる。
右欄の階段の下あたりから
滝の直下にも行けるようだ。



小根津都の滝
雌滝

まず見えるのがこの図である。
上のほうにチョロっと白い部分があるが、
それも滝の一部。


これはまず見えた写真の
チョロっと見える部分。
ハシゴの中ほどに立って撮影中の
ダンナを後ろから撮影。
滝からは10メートルほどの
距離があると思う。



逆くの字にさらさらと流れて行く。


これは下から一番はっきり見える部分の
滝つぼ。浅い。
ハシゴにとりつくすぐ下から撮影。
ここまで登るのも斜面が滑って怖い。

2004/10/9 
一日目の予定はじつはきっちり立ててはいなかった。天候や道路事情でいかようにも変更するつもりだったのだ。
今日は雨模様なので、あまり歩く滝には行けない。
では、宿に向かいつつ、十和田湖に程近い滝をめぐろう。と、いうことで、まず手始めに十和田ICから十和田湖に向かう国道103号沿いにある小根津都の滝に行くことにした。
この滝はライトマップルなどの地図には雄滝、とだけ書いてある。
ドライブということで資料に重いが役立つ『日本の滝@』(山と渓谷社)を持って行っていたので、この雄滝が小根津都の滝という正式名称があるのだと分かった。さらに、雄滝のほかに雌滝もあるというのも分かった。

十和田ICを降りて、国道103号に入り、ひたすら小根津都の滝をめざすはずだった。はずだったが、気になる案内板を発見。
『大湯ストーンサークル』
なんですと?ストーンサークル?
何を隠そう不思議好きの私たち、だまってはいられない。ついつい、自動車を右の道に入らせてしまった。
着いてみると、だだっ広い芝生敷きの広場だった。なんつうか、こう、石を積み重ねた巨大な門か何かがあると思っていたのだが、細かい石がかなり大きな円状に並べられたものと、萱葺きの昔の住居の模型があるだけだった。
時間が押していたので、施設には入らずに駆け足で自動車に戻る。
ちょっと拍子抜けだったが、環状列石の規模がわかったのは収穫。時計だとしたら、もっと小さいと思っていたのだが、かなり大きかった。
  
ウーム、縄文である。

  
万座環状列石

  
道路を挟んだ向かいの野中堂環状列石

さて、余計なことで時間を潰してしまったら、小根津都の滝に着いたのは午後4時少し前になってしまった。雨がちなこの日、4時前と言えば充分に夕方の暗さである。
国道103号沿いということで、案内板くらいあるだろうと思っていたが、バス停よりも小さなたて看板のような案内板しかなかった。見落としたらアウトである。が、十和田湖に向かうまでにある滝たちはだいたいこの小さな看板が案内してくれる。いつもであれば道を探す時は上に目線を走らせるのだが、この日は人の腰の高さくらいに注目して走ることになった。
  
看板。低いです。腰の高さくらい。

看板のすぐ脇に遊歩道がある。自動車で奥まで行けるのかしらん、と、少し走ってみたら、左側を流れる沢沿いの路肩が崩れていて、とても先には進める状況ではなかった。仕方がないのでバックで国道沿いまで戻り、そこに駐車。改めて徒歩で滝に向かった。
まず徒歩5分の雄滝へ。
こちらはしっかりと整備された遊歩道があり、滝前でちょっと登って滝見台のような場所に出ることができる。
  
遊歩道入り口付近。整備されている。

  
ここを登ると向こう側に雄滝がある。
滝見台も手すりがしっかりつけられていて、3段になって落ちる滝の全体を安全に見ることができる。
滝の一番上はきれいに分岐して広がって落ち、ついで二段目の直瀑になり、小さな滝つぼを経て最後に扇状に広がる三段目になる。それぞれの段がちがった表情をしていておもしろい。
ゆっくり堪能できればいいのだが、夕方のうえに谷間なので、薄暗く感じてしまう。さっさと撮影を終えて、来た道を戻った。
半分も戻らないあたりに雌滝へ行く分岐がある。
  
雄滝と雌滝の分岐。
徒歩15分。往復30分かぁ。かなり暗くなる。
だが、『日本の滝@』に落差60メートルと書かれているのが気になった。で、ついついそちらに足を向けてしまった。

雌滝への道は、雄滝への道と違ってほとんど踏み跡だった。
なんだか人もそれほど通っていないような道で、熊がいきなり出てきても不思議ではない。必要以上に大声でしゃべりながら足を速めた。
  
め滝って、ひらがなですか〜。
雌滝というからには、雄滝とそんなに離れていないんじゃないか、と思っていたが、けっこう離れていた。上の看板から先は沢の上に倒木だのなんだのが被さっていて、行けるのかどうかさえよく分からなくなってしまった。が、なんとか到着。小さな沢の暗い谷の奥にその姿を見た時には、あれ、60メートルもあるのか?と疑ったくらいに細くて弱弱しかった。
しかしさらに沢沿いを歩いて行くと、はるか上のほうから落ちているのがわかった。右に左に折れ曲がり、1本の滝と数えるには無理があるんじゃないかというくらいの表情を見せている。ただし、どの滝も細い。雨後でこれくらいだから、きっと水量が少ない時などは筋くらいしかないのではないか。
滝の一番下段のそばに行ったら、右手の山肌に沿ってずっと上までハシゴがかかっていた。ハシゴといっても長い脚立を開いて斜面に埋め込んだだけのものである。
  
斜面に埋め込まれた脚立。こ、怖〜。
こいつを登れば上段の滝も見られるというわけだ。
だが、雨後でハシゴも斜面もとても滑りやすくなっている。すべったら泥だらけの打撲だらけになりそうだ。
おっかなびっくり中ほどまで登って撮影した。ずっと上までは登る勇気が無かった。いや、時間も押しているし。もう暗くなりかけているし。

そんなこんなで駐車スペースに戻ったのは4時半。谷間でなければまだまだ滝は見られる明るさである。
よし、まだ103号沿いの滝にアタックできるぞ。
ということで慌てて自動車を発進させた。
交通
小根津都の滝 雄滝  
東北自動車道十和田ICを降りて、国道103号を十和田湖に向かって北上する。大湯温泉を越えてしばらく走ると、右手に小さな茶色い看板があるので、そこに駐車。遊歩道を歩いて5分である。

小根津都の滝 雄滝
駐車場所は雄滝と同じである。途中まで雄滝の遊歩道を歩き、そこから左手の沢を橋で渡り踏み跡程度の道を歩く。
途中『小根津都のめ滝』と書かれた看板のあたりで道が怪しくなるが、看板のすぐそばにある沢を登って行くと滝にあたる。沢自体は小さくて浅いので問題は無いが、滝の全貌を見たいのであれば、かなりキツイ斜面に埋められたハシゴを登る必要がある。しっかりした足回りと軍手は持って行ったほうがいいだろう。
駐車スペースから15分ほどで行ける。

  2004年秋の東北滝めぐりその1(不動の滝)へ
2004年秋の東北滝めぐりその3(十和田湖周辺の滝)へ
2004年秋の東北滝めぐりその4(奥入瀬の滝)へ
2004年秋の東北滝めぐりその5(大空滝)へ

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