2005年氷瀑を求めて その5
  その4清滝へ 新滝  





新滝
あらたき、と読む。
滝の直下までおりて撮影。
横に広く氷の壁ができている。




横にまわって撮影。
ちょうど日光があたって、氷の青が美しい。




斜め後ろから。
手前に写っているのは、
不動様の小屋の屋根である。
凍っている。




で、これがその小屋。
全体が凍っている(笑)
どうやらわざわざ冬場に作って、
裏に行ける通路にしているらしいのだが。




大きさ比較。
左下に年配のご夫婦らしいカメラマン。
この位置からテコでも動かなかった。
そこ、通路なんですけどね。




不動様の小屋の上がわから裏を撮影。
この滝はあちこちから見ることができるので楽しい。
裏には氷の柱がたくさんあった。




小屋を通って裏側を見てみた。
太陽が滝の向こうにある。




裏っかわの下はこんなになってました。
プチ松かさの部分もあった。
2005/2/12 
清滝から急な登山道のような遊歩道を登り、分岐点で別れ別れの道を選んだ私とダンナ。
だが、私の選んだ下り道は、道しるべも示したように新滝駐車場方面でもあるので、出会えないわけはないのである。
ただ、どっちが早いか、距離がわからないので、多少の不安はあった。

分岐点からの下りはほぼ獣道だった。人の足跡はあるのだが、どういうわけか平均台のように細い道しかついていない。ただ踏み固められているのでもぐってしまう心配もなかった。そこをただ下ることなんと3分くらいで早々に新滝への道に出てしまった。心配して損した。ものすごく近かった。
これでは、清滝まで戻って駐車場に行き、そこから新滝の駐車場まで運転して、さらに新滝の遊歩道を登ってこなければならないダンナのほうがずっと遅くなるだろう。
ダンナが来るまで、私は一人で新滝を堪能していよう。
  
これが清滝とを結ぶ遊歩道。獣道(笑)。

  
新滝の遊歩道。右にもう新滝が見えている。
清滝からの道と新滝への遊歩道が合流する場所からすでに新滝は見えている。徒歩2分もしないで新滝の前に出る。
新滝の前には小屋のようなものがあり、その中を通り越して滝前に行けるようになっている。何のための小屋なのかよく分からないが、腰掛るのにいい台があって、軽アイゼンのひもを締めなおすのにうってつけだった。

新滝は、清滝とは全く違う凍り方をしていた。なんというか、これは、氷の屏風のようなものである。
あとで本を見て知ったのだが、新滝は裏見の滝だったのだ。裏に回ることのできる滝が凍っているということは、氷の柱を裏から見ることができるのである。いや、通常なら、できるはずである。
実際、氷柱の向こう側は空間になっていて、そこにも小さな柱がいくつもできているのだが、裏に回ることはできなかった。
なぜなら、床にあたる部分がガチンゴチンに凍っているのである。しかも、どこからどこまでが氷でどのあたりからが水の上でどのあたりが岩盤であるか、さっぱりわからないのだ。危険きわまりない。
滝と裏に回る部分の間に不動様を奉ってある場所があり、その前に小屋が作られている。ここをくぐって滝の裏に行けるような配慮がされているらしいのだが、その小屋の床部分もガチンゴチン。軽アイゼンでは歯がたたない硬い氷だ。
おっかなびっくり小屋の支柱につかまって、へっぴり腰で小屋の反対側の出口まで行ってみて、滝を裏から見てみることはできた。
ちょうど老夫婦が滝を見に来ていて、ご婦人が裏を覗いて戻って来た私に「綺麗でしたか?」と聞くので、「危険です」と答えてしまった。
  
新滝は滝に向かって立って左手上方にこれまた脱衣所らしい建物がある。それに向かって延びている道を登って行くと、また違う角度から滝を見ることができる。凍っていない部分が氷の器に向かってさわさわと落ちて行くのも楽しめる。
しばらくあっちにウロウロ、こっちにウロウロして滝を堪能してふと滝下を見ると、あらまあ、ダンナが撮影中だった。いつの間に来たのだ。
聞くところによると、分かれた場所から清滝に戻るのはものすごく大変だったとのこと。そりゃ、そうだ。雪道の急階段、下りのほうがずっと怖いだろう。
ダンナの撮影を待って、さて新滝の駐車場に行こう。
これが思っていたより長かった。清滝が駐車場から徒歩5分とすると新滝はその倍はある。で、帰りは下りになるので、つるつる滑る。私は軽アイゼンを使っていたので、意識して雪に爪をつきたてて歩いたおかげでそれほど困らなかった。が、途中から先客が降りていくのが見える。あれ、あの人たちは滝前にもいなかったぞ。小学生くらいの男の子とお父さんとおぼしき人なのだが、どうも滝まで行かずに戻るらしい。あらあら、さんざん男の子に注意していたお父さんがすっ転んでしまった。
県道の新滝入り口の近くに来ると、何人かチャレンジしようとしている人がいたが、危ない危ない、と言って戻って行く所だった。観光バスがお客をどっさりおいて行ったらしいのだが、おいて行かれてもお客は凍った雪道を歩く能力のない人たちばかりだったわけである。
どうしてこんなに人がいるのかというくらい賑わってしまった新滝駐車場で軽アイゼンをはずし、この人たちが来る前に滝を見れてよかったとほっとした。

さて、この後は新潟への帰路になる。予定では国道19号をそのまま新潟に向かって走って行く途中で滝をいくつか拾うことになっていた。
一つは足湯があるんじゃないかと訪れた木曽福島の温泉の向こうにある唐沢の滝。こちらはもともと冬季閉鎖の道にあるので行けるとは思っていなかった。が、閉鎖箇所よりも除雪が進んでいるらしく、行ける所まで行こうということになった。が、やっぱり閉鎖中だった。滝がどのあたりにあるのか分からないままUターンせざるを得なかった。
もう一つは三郷村の黒沢の滝。これは氷瀑で検索してみてヒットした滝なのだが、どのサイトを見ても凍った姿の写真が無い。行ってみたら、道がさっぱりわからない上に、この道だろうという道がものすごく細い林道で除雪もされていずにわだちのみだった。あまりに危険なので行くのを断念した。
さらにもう一つ、昨年見て大うけした八坂村の八坂大滝、別名たこ坊主。これは、前日に国道19号で土砂崩れが発生して、片道交互通行になっていたために渋滞が懸念された。あっさりあきらめた。(昨年のレポはここへ
結局後半に予定した滝はすべて見ることができなかったのだか、清滝、新滝がありまに素晴らしかったので、我々は大満足だった。
三郷村の温泉に入り、冷え切った体をあたためて、新潟への帰路についた。(温泉のレポートはここへ
交通
新滝
 国道19号『元橋』交差点で県道20号に入る。『元橋』交差点は意外に小さな交差点なので注意すること。県道20号に入り少し走ると左に道の駅みたけがある。さらに走ると『黒沢』交差点になる。ここは左。王滝村、おんたけスキー場方面である。
右に松尾ダムの湖面を見ながら進むとやがて王滝村役場のあたりの込み入った場所に出るが、とにかくおんたけスキー場を目指せばよい。やがて右側に日帰り温泉施設の「うしげの湯」などが見え、このあたりで蕎麦などの食事ができる。
さらに登って行くと道の途中に清滝・新滝○キロといった案内看板が出てくる。
そのまま進むと、右がわにトイレのある駐車スペースが出てくる。そこは清滝の駐車場なので、さらに自動車を進める。
と、さっきの清滝の駐車場とうり二つの駐車スペースがある。それが新滝の入り口だ。
  
入り口。林の影に鳥居がある。
駐車場の向かいに鳥居があり、そこから遊歩道に入って行く。通常時であれば徒歩10分ほどで新滝に着く。
ただし、積雪時はけっこう坂が急だし、滑りやすい。滑り止めなどがないと危険だろう。
ちなみに、清滝から新滝に県道に戻らずに行く遊歩道のルートもある。通常時であればちょっと登ってちょっと下る10分そこそこの道のりで両方の滝がつながっている。氷瀑の季節は滑り止めがないと、本当に危険なので、このルートはやめておいたほうがいいだろう。
遊歩道の案内看板は下のとおりになっている。
結局、上に行っても下に行っても新滝には行きつけたらしい(笑)

2005年氷瀑を求めて その1 塩原すっかん沢の氷柱 へ
2005年氷瀑を求めて その2 白川氷柱群 へ
2005年氷瀑を求めて その3 御岳の滝たち冬 へ
2005年氷瀑を求めて その4 清滝 へ


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