2004年夏の滝めぐりその1
   女男滝、唐谷滝、あかがねとよ その2根尾の滝へ 





女男滝
女男滝と書いてめおと滝と読む。
上段が女滝、下段が男滝である。
縁結び、子宝の滝でもあるらしい。
落差14メートル。


大きさ比較写真。
と、言っても、滝つぼからやや離れている。
上の写真は国道からすぐの滝見台で撮影。
下の写真は脇にある階段で河原までおりて
撮影したものである。




あかがねとよ
はい、見事なまでにからっぽです。
なんだか、あの滑り台に乗って
滑ってみたいという衝動にさえかられる。
ただ、滝つぼの水はとても澄んでいた。
落差14メートル。


唐谷滝
こちらの水もとても美しい。
しかし、水の美しさよりも岩盤の美しさが目立つ。
滝つぼの縁に立つと、自分をぐるりと
柱状節理の岩盤が取り囲み、
反響した滝の音が取り囲む。
落差15メートル。



角度を違えた滝も楽しめる。
厳冬期には岩盤の形をなぞった
美しい氷のオブジェが見られる。
2004/8/13 
2004年の夏はひどかった。何がひどいと言って、新潟は豪雨に見舞われてしまった。特に集中豪雨のあった地域がごく近かったために、どうしても土砂災害には過敏になってしまっていた。そんな状態でニュースを聞いていると、日本中どの地域でも台風や集中豪雨のために土砂崩れが起こっている。特に滝のある山間の地方は事前に道路事情をきちんと把握しなければ安心して行くことができない状況だった。
では、この夏、どこの滝に行くか。さんざん迷って、ついに夏休みまで一週間を切ってしまった。えーい、こうなれば中部地方で残っている滝で比較的土砂災害には無縁らしかった根尾の滝に決めてしまえ。
と、いうことで根尾の滝に決定。宿もネットで確保できた。(宿についてはここへ

当日、別段早起きもせずにいつもの出勤時間に新潟を出発。北陸自動車道で富山ICまで行き、そこから国道41号で岐阜をめざす。この道は冬に平湯大滝の氷瀑を見に行くのに使った道である。お盆休みのためか若干の混雑はあったものの、渋滞もしないで高山市を通り抜け、久々野町に入った。ここには41号沿いにあるお手軽でなおかつ美しい女男滝がある。少し行き過ぎてしまったが、戻る形で発見できた。
本当に国道41号沿いにある。こんな滝がこんなにお手軽に見れていいのか、というくらいごくごく近くにあった。
 これが目印。下呂から高山に向かう方向から見た。女男滝という石碑よりもむしろおいしいコーヒー トヤソーデの庭というレストランの看板のほうが目立つ。

 上段、女滝。

 下段、男滝。水は綺麗だったのだが、滝の下流は増水時の流木などでやや荒れていた。

おつまみは軽くすませて、いよいよ目的の小坂町に入った。ここは、今年から下呂市になったので、ホームページなども下呂市のページになる。
国道41号線から県道437号線に入り、とりあえずの目的地『巌立峡』をめざした。おりしも、小坂町は「力持ち小太郎火祭り」の前日らしく、あちこちにのぼりが立っている。途中道の駅「はなもも」に寄って、滝の情報でも得ようと思ったが、こちらの道の駅は、あまり情報のスペースは無くて、ただのトイレ休憩だけになってしまった。
それでもなんとか『巌立峡』に到着。
ここから先は道がかなり細くなる。すれちがいが困難な未舗装の道だ。しかし、ここから先はあまり自動車も行かない。
やや進んで、道の途中に大きな木の看板を発見した。『唐谷滝 あかがねとよ』とある。小さいが駐車スペースもあるので、自動車を止めて河原に下りることにした。
  
  
道の右にも左にも看板はある。ちなみに右側の矢印の看板は小さいです。
  
  
分かりづらい写真ですみません。河原に下りると丸木の橋にどがある。
まずは、降りて右手にある『あかがねとよ』である。
そちらに行くなり思わず声が出た。「わはははは、やられた〜」
水が全くない。
完全な滑り台状態である。
そもそも水を流す樋に形が似ているから『とよ』の名のついた滝である。その樋の形をしっかり見ることができてしまった。
実はこの冬、厳冬期に根尾の滝やこの滝を見に来た人たちが水の無い状態の「あかがねとよ」を見ている。ある意味それは貴重な体験でしたね、などと他人ごとのように言っておきながら、自分が夏にその目に遭ってしまうとは思いもよらなかった。(真冬のこの滝たちのレポはあっきーさんあじゅさんえーちゃんのサイトで見ることができます。)
ただ、滝つぼに残っている水がどこまでも透き通っているのが不思議な感じがした。丸くえぐられた『とよ』と丸く残っている水が何か特別な場所のような気分にさせる。
しかし、水が無いので見ていても仕方が無い。すぐに水音のする『唐谷滝』へ向かった。大きな岩を回り込み、左手の沢に出て、その上流へと少しだけゴロゴロした河原を行くと、見事な柱状節理岩盤を切り裂くように落ちている『唐谷滝』があった。
こっちはごうごうと音をたてて落ちている。大きく馬蹄形になって岩盤が取り囲んでいるので、音が反響してすごい。その岩盤がすべて柱状節理で特徴的なデコボコが斜めに走っている。
ただ、『あかがねとよ』でも思ったのだが、多角形のカクカクした柱状節理の柱というわけではなく、みんな角がとれて丸くなっている。なんだか人工的に固めたようにさえ見えるがそうではない。水が削って丸くしたのである。
上を見上げると、柱状節理の柱の尻尾がはるか頭上に並んでいた。あれ、一つが外れて落ちてきたら、死ぬなぁ、などと思ったりもした。
さて、いよいよメインの根尾の滝だ。
林道の脇に時々立っている小さな根尾の滝への道しるべを頼りに(と、言っても林道はほとんど1本道である)午後1時半頃根尾の滝の遊歩道の駐車場にたどりついた。

               その2根尾の滝、三つ滝へ続く

交通
女男滝  
国道41号線高山市から下呂市に向かった場合、JR高山本線渚駅を過ぎて少し走ると右に「トヤソーデ」というレストランがある。その下呂寄りに女男滝の入り口がある。徒歩30秒もしないで滝見台に出る。脇に階段があり河原にも下りられる。

唐谷滝、あかがねとよ
国道41号線から県道437号に入り、巌立峡をめざす。むしろ日帰り温泉「ひめしゃがの湯」のほうが分かりやすいかもしれない。「ひめしゃがの湯」の前の道で小坂川を渡り、すぐ左にある「一の鳥居公園」の向こう側の道を左折する形で入る。やや進むと川に下りる形で「巌立峡」の立派な駐車場が見える。
唐谷滝、あかがねとよ、さらに先の根尾の滝はここを降りずに林道をそのまま進む。未舗装の上にすれ違い困難なので、注意が必要である。やや進むと道の左側に大きな「唐谷滝」という看板があり、その手前に3台ほど駐車できるスペースがある。滝は林道から5分もかからないが、唐谷滝はぐるっとまわりこまないと見えない位置にある。

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