![]() 砂川大滝 落差30メートルとあるが、 実際に見た感じでは20メートルくらい にしか見えない。 というのも、下の写真でわかるとおり、 意外に斜めに落ちている滝なのだ。 正面から見ると角度がよくわからなくなる。 ![]() 滝前の大崩落の跡。 向かって左側の斜面がむき出しになっている。 そこから岩盤が落ちてきたのだと分かる。 ![]() 大きさ比較。 ダンナは滝つぼの縁にいる。 ![]() 印象的な滝つぼ。 白い渦が滝つぼの底にある。 白い蛇伝説でもあるのかしらん。 それとも、この日だけ滝つぼの石が そういう具合に見えたのだろうか。 ![]() 滝の分岐部分。 水量が多いと、もう少し左右に広くなるかも。 ![]() 魅力的な水流。 斜面の角度がちょうどいいのか、 波と波が重なったように落ちる。 ずっと見ていても飽きない。 |
2006/12/24 砂川大滝(落差30M) 群馬県沼田市 2006年の滝納めをどこにするのか、実は出発する時もきちんとは決めていなかった。前日の夜に滝仲間に会うので、意見を聞こうと思っていたのである。 だいたいの候補はあげてあった。長野からぐるっと回って帰って、南相木村の滝たちを見るコースと群馬の適当な滝を見て帰るコースのどちらかである。 しかし、前日横浜に行くにあたって、どっぷりと渋滞にハマってしまって、遠回りする長野コースへ行く気力はほとんど消えうせていた。 そんなわけで必然的に滝納めは群馬の滝となった。 どうせなら言ったことの無い落差のある滝がいいといくつかピックアップしていた滝がある。地域的にも沼田市に集約している。しかも、沼田には百選の滝「吹割の滝」があるし。 そんなわけで、関越自動車道沼田ICをおり、まずは砂川大滝を目指した。 この滝は、滝の案内などは全くなく、たどりつくのは土地の人に聞かないと難しいらしいのだが、春爛漫さんのサイトで目印がしっかり紹介されていたので、たどりつくのは簡単だった。 我々は沼田ICから薗原ダム方面を目指して県道62号を進んだ。群馬の道は、地図上では分からない高低差があるので注意が必要だ。地図上では国道120号と県道62号(沼田大間々線)は隣り合わせて走っているのだが、実際にはかなりの高さの違う場所を通っている。途中で道が違うと気がついても、簡単に方向感覚だけでは修正できない。 高さで言えば、国道120号よりもかなり下の方を走っている県道60号の薗原ダムへ行く入り口を通り過ぎると左側にガソリンスタンドがある。そのガソリンスタンドを通り越してすぐ右側に上り坂の道がある。方向的には右折なのだがほぼUターンくらいの角度のある右折だ。これに向かって入って行く。 これまた、けっこうな勢いで登る。 それまでほとんど雪も凍結もない道だったのだが、勢いよく標高を稼いでいくもんだから、あたりがうっすらと白くなっていった。 春爛漫さんが紹介していた目印はすぐに分かった。 ここでも一応紹介しておこう。 ![]() ![]() 「忠治切込うどん」と書かれた看板が目印。この看板が立っている空き地には材木が積まれている。看板のある場所から前方(坂の上方向)下の写真の赤い矢印あたりにカーブの角度を示す交通標識とカーブミラーがあり、その二つの正面あたりに杉林に入っていく細い舗装された道がある。それが滝に近づく道である。 ![]() その道の一番坂の下まで行くと上の写真のようになる。雪がうっすらと積もっているためによく分からない状態になっているが、道はここから左にカーブして坂を登っている道と直進する道に分かれる。 ただし、直進する道はそこから先ですぐになくなっていて、未舗装だ。 この坂の一番下の場所はかなり広くなっているので、路駐可能。 ![]() 駐車地点からの写真の青い矢印の下に別荘なのか集会所なのか、「石田小屋」と入り口に書かれた建物がある。行きはこの建物に通じる階段から建物裏を通って河原に出た。 ![]() 駐車地点からの写真の赤い矢印には「赤城川水道橋」(だったと思うがうろ覚え)のもとに行く道がある。ここまでは自動車で入れる。その先は藪になるが踏み跡があり、ここからも河原に出られる。帰りはこちらを利用して河原から戻った。こちらのほうが踏み跡があり、河原を歩く距離も短くなるので、比較的楽かもしれない。 春爛漫さんのレポートに従い、小屋の裏手から河原に出ると、ゴロゴロとした石が連なっているが綺麗な水の川が流れていた。 今回は川を右に左に渡渉しながら遡行すると事前に知っていたので長靴で来ている。しかも、長靴にスパイクのついたゴムを装着して滑りづらくする工夫もしている。と、いうか、真冬に川の遡行のある砂川大滝に来てみたのはこのゴムの性能を試してみたかったという理由も大きい。 ゴムは長靴の上からサンダルのように履き、ゴムを伸ばしてかかとにひっかけるだけの簡単装備なので、全幅の信頼をおくわけにはいかないのだが、さて、どれほど使えるのか、おっかなびっくり川に入ってみた。 おや、以外にスパイクがゴリっと石をかいて、滑らない。まったく何もつけていない長靴よりいくぶん気分が楽である。 ゴリゴリと言わせながら川を遡ると、頭上に橋が通っていた。上の写真でも案内した水道施設の橋である。その橋をくぐって、しばらく進むとそれまで石程度だった河原が大きな岩だらけになった。 岩を越えて、さらに進む。 げげ、左手の岩盤はほとんど砂である。垂直な砂の壁から石が顔を覗かせている状態で、常に崩れているようだ。我々が通った時もコロコロと小石が落ちてきて、とにかく怖かった。 ![]() ![]() ![]() そこを通り越すと1分もしないで、遠くに滝の姿が見えてくる。 かなり岩も大きくなり、進むのは大変なのだが、それでも早く滝に近づきたくて先に進むと、うっと足が止まった。 滝前には角張った大岩が連なり、まるで通せんぼをしているようなのである。 滝に向かって左側の斜面がごっそりと削られていて、その部分から落ちた岩たちであるのは一目瞭然。つまり、岩盤が崩落したのである。 苔のつき具合からして、ごく最近の崩落ではないらしいと分かるにせよ、ちょっと怖い光景だった。 ![]() ![]() その岩の隙間を通り抜け、いよいよ滝前である。 まず私の目を釘付けにしたのは、滝そのものよりも滝つぼだった。 滝つぼの底の模様がまるで白蛇でも棲んでいるかのように、白い縞模様がぐるりと輪になっているのである。たまたまこの日そう見えたのか、いつもそうなのかは分からなかったのだが、とても印象的だった。 それから滝の水の流れが素晴らしい。見ていて飽きない水の紋様を描き出している。水そのものの動きがまるで生きている何かのように見えてくる。 滝そのものも変化にとんだ分岐瀑で、予想以上に素晴らしい滝だった。 帰り道は上で説明したとおり、水道橋よりもかなり手前から河原を離れ、踏み跡らしきものがある藪に入って水道橋のたもとに出た。 さて、性能を試そうと思っていたスパイクつきのゴムだが、やっぱり簡易的なものなので、いきなりツルッと長靴から抜けたりしてしまい、信頼するわけにはいかないものだった。それでも滑りやすい石の上でも全く歯がたたずにつるつるするしか無い状態よりはいくぶんは使えるかな、といったあんばいである。 間に合わせに使うなら無いよりマシといった感じか。 ちょうどお昼の時間だったので、自動車に戻って、誰も来ない道の端でコンビニおにぎりとカップラーメンの昼食にした。 さて、次は、平河不動滝である。 そのB 平河不動滝へ |
交通 本文参照 所要時間は、駐車スペースから行きは写真を撮影しながらで25分、帰りはさくさく歩いて10分強だった。 オマケ 長靴に装着する簡易スパイクは下の写真のような代物です。 後日雪道に使用してみたら、はずれず滑らず、なかなか快適でしたが、この日の沢の遡行では、ゴロゴロした石の上を歩いたために、ちょくちょくはずれたり、ずれたりしました。 あくまで簡易的なもののようです。 ![]() 黒い部分が簡易スパイク。後ろにもゴムのついているサンダルみたいなもの。 ![]() これが裏がわ。スパイクは6つくらいついている。 |
2006年滝納めその@ 宿谷の滝へ
2006年滝納めそのB 平河不動滝へ
2006年滝納めそのC 吹割の滝、鱒飛の滝へ
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