大釜の滝
2004年GW四国滝めぐりその3





大釜の滝
滝が岩盤を大きくえぐったのだろう。
ぽっかりと空間が開けている。
そこに青々とした水がたたえられ、
なんともいえず美しい。




滝つぼは青い。
が、滝の奥のほうは暗く、見えない。
何かを隠しているようで神秘的だ。




こちらは国道沿いにある滝見台からの滝。
緑がおい茂り、滝つぼを隠している。




国道脇の階段をやや下りた所から撮影。
緑の額縁に滝つぼの青が映える。
2004/5/3 大釜の滝(20m 徳島県木沢村
高知で観光をしていた友人達を広い、1日目ですっかり信用を失った四国の高速道路の利用は諦めて一般道で今日の宿である徳島駅のホテルをめざすことにした。
ここで友人の好意で途中にある滝に寄ってもいいことになった。実は一般道なので時間が読めない。あまり遅くに宿に到着では悪いので大釜の滝も諦めようと思っていたのだ。
しかし、ホテルだから遅くなっても大丈夫だし、地図の上では国道の脇にある滝なのでそれほど大変ではないだろうから寄ってもいいとお許しが出た。
確かに大変ではなかった。人の足で歩く部分は。
問題は自動車だった。国道と言っても四国の国道であることをこの2日で私たちはいやというほど実感している。案の定国道192号線から193号線に入るあたりでちょっと待て、という光景に出会うことになった。
すれ違えない。道が完全に1車線になっている。あらイヤだ、工事で交互通行1分30秒待ちだ。どう見ても路肩がなくなっている。等々。ああ、まだ100番台の国道だから少しはマシと思っていたのに。
しかし、風景はすばらしかった。特に大釜の滝の落ちる沢の水は本当に透明でいたる所に滝があり美しいことこの上ない。さすがに滝が100以上ある木沢村である。
さて、その木沢村の滝たちの筆頭である大釜の滝はこの林道といっていいほど細くなってしまった国道193号線のすぐ脇にある。ちいさなトンネルをくぐるとすぐに左側に黒い大きな大釜の滝の看板があるので見落とさない。ただし、駐車場は無い。わずかに退避スペースらしいふくらみがあってぎりぎり自動車3台が無理してとめられるくらいの広さである。
まず国道のすぐ脇に滝見台がある。
そこからも滝は見えるのだが、緑に阻まれてよく見えない。ましてこの滝のウリである大きな釜は全く見えない。
少し上流に歩くと下に下りる階段がある。それで下まで降りていくと滝の全容が見える。
青く大きな釜を持った見事な直漠で、自らの作った釜状の岩盤の中を滔々と落ちていた。
とにかく釜の青さが印象的である。
雨が降りそうな天気でもこの青さなのだ。空が青い時などはさぞ綺麗だろう。
ただ、観瀑ポイントが限られてしまうので、色々な表情を抑えられないのが惜しい。
やや国道を下った所に小釜の滝というのがあるが、この滝は釜しか見えなくて、滝本体は岩の向こうに落ちているらしかった。
  
大釜にくらべるとかなり小さな釜。でも、青くて綺麗。
大釜の滝に行くまでの道沿いにこれまた美しい大轟の滝がある。どちらかといえば、こちらの滝のほうが見た目には綺麗で観光客好きする滝に見える。
  
今回の旅行の中で一番綺麗だった滝。

  
滝の脇に遊歩道があり、上流に歩いて行けるようだった。
2つの滝でわざわざとんでもない林道並の国道につきあってくれた友人たちも満足してくれたようだ。ホント、これで晴れていてくれればなぁ。しかし、この日の降水確率は90パーセント。降られなかっただけでも良しとしなければならないだろう。

これにて今回の四国の滝めぐりは終了である。あとは一路国道195号を徳島に向かって走るだけである。徳島に着いたのは午後6時頃。友人のチョイスしてくれたシティホテルの最上階でフランス料理を食べてカラオケをして、滝めぐりにはあるまじき徳島の夜は更けて行った。
翌日、帰りついでに鳴門のうず潮を見た。瀬戸内海と太平洋の境目にある海流で、潮の満ち引きで二つの海の落差が最大1.7メートルにもなって渦が生じるとか。う〜む、それって、ある意味滝と通じるかもなぁ、落差があるってことは。などと長い長い潮の道を強風にあおられながら歩いて考えたのは、おそらく滝○かの私だけだと思う。(うず潮のレポートはここへ

友人たちを明石大橋を渡ってすぐのバス停で降ろし(ホントはダメなのよ)あとは一路新潟をめざすのみ。往路の恐怖を再び味わいたくないので、神戸、大阪は避けて舞鶴若狭自動車道を利用して日本海にぬけた。途中敦賀で温泉に入ってリフレッシュして、新潟の我が家に着いたのは夜10時過ぎ。長いようで短い四国への旅は終わった。

それにしても、今回の旅で得ることは多かった。
まず第一にGWやお盆など混雑時に四国に入るには明石大橋は避けるべきだということ。いっそJR利用でレンタカーのほうがずっと効率的かもしれない。
さらには四国の高速道路は利用時間を考えたほうがいいということ。意味なく渋滞するので、かなりイラつく。むしろ一般道で移動するほうが素晴らしい景色が見れていいかもしれない。
もっと付け加えるなら、四国の県道は林道だと思うべし、ということ。マジです。真ん中に黄色いハミ禁の線があれば必ず国道です(笑) 林道が重要な生活道路なので、運転に自信のないよそ者は滝めぐりは遠慮しておくべきだろう。

今回の旅行で四国の百選の滝の半分は回るつもりだったが、結局3つだけになってしまった。残った滝の位置を見るとどうももう2回来なければならないようだ。今度は学んだので効率よく滝めぐりができることだろう。きっと、たぶん…。

交通
われわれは高知から向かったので、起点は高知自動車道南国ICになる。南国ICを降り、国道32号線に出て高知方面に進む。やがて国道195号と交差するので、そこを左折。街中は道が細くなるので注意しつつ国道195号線をはずれないように徳島方面に向かう。途中「やなせたかし記念館」がある道の駅「美良布」や百選の滝である轟の滝の入り口などを通り過ぎ、県境である四ツ足峠を越える。いくつかのトンネルを越え、かなりの距離走ると道はT字になる。これを左、木沢方面に進む。ここから国道193号だけになる。(途中、193号と195号が同じ道路になっている。)木沢村役場を過ぎるあたりまで、道はすれ違いなども楽な広い道なのだが、役場を過ぎてややすると、いきなり細くなるので注意が必要だ。
この道は川の方にも川でないほうにもたくさん滝がある。いちいち見ていたら事故になるくらいだ。
その中でも大きく左にカーブする突端にある大轟の滝はぜひ自動車を降りて見てほしい。ただし、駐車スペースはわずかに広がった退避スペースくらいで、無理やり5台なんとか止められるくらいだ。しかも坂道のうえにカーブなので、止める場所はよく考えないと通行の邪魔になりかねない。
大轟の滝を越えて少し走り、小さなトンネルを越えると、いきなり左側に黒い看板に「大釜の滝」と書いた看板が出てくる。何の前触れもないので見落としかねない。看板は大きいので見落とすことはないとは思うが、本当にいきなりなので注意が必要である。
自動車は退避スペースにぎりぎり3台とめられる程度である。回転スペースがその先にあるのかどうかは我々は行っていないのでわからない。がんばればその駐車スペースで回転できる。
滝見台は国道のすぐ脇にあるが、ここからは滝はよく見えない。滝見台より滝よりに国道を少し歩いた所におりて行く会談があるのでここから下に下りよう。1分もかからないで滝の前に行ける。
リンク 徳島県木沢村


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