2006/1/22 不動大滝 群馬県前橋市 (落差50m) この冬はとにかく寒い。いつもの年であれば、1月にならなければ凍らない滝も12月のうちから凍っている。完全結氷なかなかしない滝も今年は凍り付いている。今年は氷瀑の当たり年である。 ならば、見に行かないわけにはいかない。 と、いうことで、あじゅさんの呼びかけになんちゃんが発起してくれたいちご会のオフに参加してきた。 一週間ほど前になっていきなり行くことに決めたうえに、前日発熱。ほとんど予備知識もないまま出発した。 行ってみてびっくり、なんと総勢23名の滝○かが集まっていた。 午前9時に道の駅「大胡」に集合、ということで、新潟から向かう我々は午前6時過ぎに自宅を出発。途中湯沢あたりで除雪車軍団に前進を阻まれたりしながら赤城インターで関越道を下りると、新潟とはちがった見事な青空が広がっていた。 道の駅「大胡」のある国道353号は何度も走ったことがあるので安心して自動車を進めたのだが、あれ〜、国道353号って、こんなにアップダウンの激しい道だったか〜?ということにかなり走ってから気がついた。インターからまっすぐに走って行くと、国道と平行する形で赤城山沿いを走る「からっ風街道」という道が整備されていたのだ。 実に快適な道なのだが、このままこの道を走って行っても道の駅には着かない。 途中の釣堀の案内に国道353号→、とあったので、そちらに向かった。 どうも完全に道の駅から先に行ってしまったようで、国道を戻る形で進む。戻る形なので、左側に道の駅が見えた。駐車場も見えた。あ、たくさん人がいる。みんな集まっている。いるが、どっから入るんだ、この駐車場。 逆方向からだとものすごく入り口が分かりづらくて、行き過ぎてしまった。 またしてもUターンして、ようやっと集合場所に到着した。集合時間の少し前だった。 すでに集まっていたみなさんと挨拶をする。 道の駅「大胡」。風車が目印。自動車の後ろに滝好きが集まっている。 それにしても寒い。群馬のからっ風が鼻に突き刺さる。 まだ到着していない神奈川からの乗り合わせ組みの到着を待って、いざ不動大滝へ。案内役のなんちゃんの自動車を先頭に、えーと、8台くらい(すみません、正確にはわかりません〜)がぞろぞろと出発した。 途中、林道に入るのだが、この車列はかなり不自然だ。対向車が道の端に寄ってくれるのだが、かなり待たなくてはならなくなってしまうだろう。 我々は地図にある忠治温泉からのアプローチしか道を知らなかったが、なんちゃんは、滝沢温泉がわの道を案内してくれたようだ。(すみません、正確にはわかりません。←おいおい) さて、不動大滝に向かう駐車スペースなのだが、かなりの台数とめられる場所がある。が、我々が行った時にはすでにほとんど埋め尽くされていた。そのスペースのやや手前に路肩が広くなっている場所があり、そこにも駐車できる。2箇所に分かれて駐車した。なんちゃんの話によると、こんなに自動車があるのは初めて見たとのこと。 駐車スペースと自動車から出てきた滝好きたち。右端は滝への道の入り口。 仕度もそこそこに歩き出す。 我々夫婦はとにかく行動は早い。ってか、じっとしていられない。大抵先頭で歩き出す。今回は初めての場所だったので、なんちゃんのそばを離れなかったが、それでも先頭集団で歩いた。 不動大滝への道は、前半は大滝不動尊の参道。後半は不動大滝への遊歩道といった感じである。それぞれ20分ほど歩く。 前半の参道は、幅も広めでなだらかな道だ。 途中に水場だの岩屋だの滝見処だのがあって、飽きない。 概ねゆるやかに下る感じで進み、いきなり建物が現れる。それはトイレ。そのトイレの前を通ると滝沢不動尊の山門がある。 道はゆるやかに登ったり下ったり。猿の像の手から湧き水が出ていたり、恵みの滝という小さな氷瀑があったりする。 滝見処。国定忠治の顔出し絵がある。中央の妖しい忠治は誰だ〜?右端、忠治の顔の向こうが不動滝。 まずトイレが見えて、すぐに山門になる。大滝不動尊の本堂は大きな岩のくぼみにすっぽりおさまっている。 山門をくぐり、左手に進むと不動大滝への遊歩道が始まる。 ちょっと下ると沢に出る。沢にでてほぼすぐ、渡渉せよと言わんばかりの丸木橋があり、その向こうに遊歩道が続いている。 当然渡りますわなぁ。で、当然遊歩道を歩きますわなぁ。 道のそこここにきっちりと不動大滝への矢印まで書かれているので、疑う余地なくこれはちゃんとした遊歩道なのである。 が、途中で、なんちゃんが 「あれ、こんなに登ったかな」 と言い出した。 なんちゃんは、実は前日にも下見に来てくれている。 「昨日はこんなに雪はなかったんだけど」 と、足元の雪を不思議がっている。 一緒に登っていたあっきーさんも、 「こんなに登ったような記憶がないんですが」 と言っている。 確かに、けっこうな登りだ。ロープなんかあったりして、ハシゴなんかあったりして。凍っているので、アドベンチャーな気分になる。 ふと見ると、我々の右側を走っている沢の向こうがわにも道があり、そこを歩いている人がいるではないか。 え、あっちが本当のルートなの? なんちゃんは昨日はあちらの道を行ったようなのである。 いったいどこにあの道への分岐があったのだ?迷うでもなく、まっすぐにこのアドベンチャールートに来てしまったではないか。 そもそもこの最初の丸木橋が間違いだった。これを渡ってはいけない。渡るとすぐに山がちになって、雪が残っていた。 山がちどころか、岩だらけになった。しっかり矢印があるので、迷わないけれど。 登った分、下って沢まで行き、立ちはだかる壁のような岩盤から沢に足を踏み出すと、見えた。 ものすごい氷の壁である。 うわー、と思いながらさらに歩くと滝も見えた。 岩盤すべてから下がったつららの真ん中を素晴らしい勢いでまっすぐに落ちている。 すごい、こいつはすごい。 とにかく岩盤のスケールが大きい。首を大きくめぐらせないとすべてを見渡せない。 滝の前にはすでにたくさんの人がいた。 最初に見えた不動大滝。暗い場所からいきなり太陽にてらされた氷瀑が出現する。 不動大滝 これは、滝に向かって右側から撮影。虹が下のほうにかかっている。氷瀑に虹が見られるとは思わなかったので、感動した。 我々の仲間も、すぐさま撮影に取り掛かる。あちこちに勝手に分散してしまった。 うちのダンナも妻を見捨ててさっさと滝前に行ってしまった。 出遅れた私は丸木橋が渡れずに(なにせ、凍っていて滑るし、丸木橋は私の前世の仇である。)うろうろしていた。しまいにそばにいたみなまるさん(初対面)に手を引っ張ってもらって渡してもらった。いや、すみませんでした。 滝の正面に不動様の小さな像がある。そこまで登って滝を見た。 滝自体は凍っていなかったが、まわりの岩盤が見事な氷柱群になっていた。穿たれた雪の穴に滝の水が吸い込まれていく。 おのおのの場所で滝を撮影する滝好きたち。 岩盤がすぐそばまで迫ってきて、迫力がある。 と、がらがら・・・・と音がした。岩盤の氷が直射日光に照らされて崩れてきているのである。バラバラと氷が落ちて来る。 我々のいる場所の上のほうで氷は分散してしまって直撃はまぬがれたが、崩落がもう少し大規模になれば危険きわまりない。 と、思っていると、さっきより大きな音がした。きゃー。 我々よりもかなり岩盤に近い場所にいたSoni家のそっちくんに危ない、屈めと叫ぶ。その場にいた人も自分の頭を抱えて身を守った。 幸い地形の関係でよほどの崩落でもなければ不動像の場所まで氷は降って来ないらしい。が、肝を冷やした。 こんな氷が落ちて来る。氷持ち役はそっち君。向こう側に不動様と妖しい滝好きも見える。 おっかないので、私は早々に滝前を退却。 今度は自分のダンナの手を借りて丸木橋を渡らせてもらって沢の反対側に出た。 Soni家のよんえちゃんが虹が見えるよ、と呼んでいる。 え、虹?氷瀑に虹ってか?そいつは素晴らしい。 慌ててよんえちゃんのいる場所まで登って行くと、本当に虹が出ていた。 弱い冬の日差しを受けて、淡い虹である。 氷が反射して明るく光るのに対して、虹の存在はか弱く見えた。 虹。冬の低い太陽のせいでか弱い。 氷瀑布のクラゲたちもあちこちにいる。右は「滝○か、ふぉ〜!」。 丸木橋シリーズ。みんな丸木橋に果敢に挑戦してます〜。 滝だけではなく、沢にも氷の芸術たちはたくさんあった。 しばらく滝前で三々五々滝を堪能し、全員集まったところで記念撮影。おお、まるでクラス写真のようにたくさんいる。 なんちゃん提供、集合写真。思わず人数を数えてしまう。 それからまたばらばらに駐車場に戻り始めた。一番最後に滝前に到着したえーちゃん一家には短い滝前だったかもしれない。 帰りは来た道ではない対岸の道を選んでみる。 どうもこちらがわは、再三崩れて、そのたびに新しい道ができているらしかった。どのみち沢沿いの危険の無い場所を歩くだけなので、迷わない。 こちらの道を選ぶと忠治の岩屋へと登る道があり、そこまで行ったあじゅさんの話によると、蝋人形が3体ほどいたそうだ。私たちは登る気力がなくて、登らなかった。その話を聞いて、見てみりゃよかったとちょっと後悔。 結局どこで行きの道と別れたかと思っていたが、最初に渡った丸木橋が分岐だった。この橋を渡ってしまったら、プチアドベンチャーコースになり、渡らずに沢沿いに進むといつ崩れるかわからないが、それほど上りのないコースになる。 駐車場に戻ると一番早く戻った金さんがのんびり待っていた。 さて、これからどうするか。ちょうど昼食時であるが、この人数をいっぺんに収容できるような場所もないだろう。 それに、それぞれが次に行く滝をきめている様子である。 次の予定もあるということで、駐車場で解散となった。 滝オフの黄金のパターン、「ばたばた始まってばたばた終わってしまう」という究極の形である。 我々は体調や帰り道の不安もあったので、次の滝は考えていなかった。さっさと帰ることにする。 手を振るだけの挨拶をして、駐車場を発進した。 帰り道にあった蕎麦屋で昼食をとり、温泉に入って帰るつもりがいきなり腹具合が悪くなり(決して蕎麦屋のせいではありません。熱あったからね)そのまま高速道路に乗った。新潟までの道中の記憶はありません(こらこら) 今回のオフは素晴らしい氷瀑を見たということと、とりあえず大勢のみなさんの元気な顔を年の初めに見られたということで大満足でした。 いちご会のみなさん、滝好きのみなさん、ありがとうございました。こんなふうにたまには新潟の私たちもさそって遊んでね。 |
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参加者(敬称略) あじゅ一家4名、あっきー、abe、えーちゃん一家3名、金さん、Soni一家4名、なんちゃん、 ふたつぎ、みなまる、んがお工房 Mr.Kさん+相方さん、nomu夫妻(ゲスト参加) |
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交通 不動大滝 最寄ICは、関越道赤城ICもしくは、渋川伊香保IC。我々は新潟から向かったので赤城ICを利用。 インターを出て右折。そのまま直進すると、道なりに「からっ風街道」に入る。地図ではたぶん「赤城南麓広域農道」というやつである。ゆるやかにアップダウンする道だが、信号はほとんど無く、国道よりも交通量も少なくて快適である。途中で養鶏場やら牧場やらのど真ん中を走る。そのまま県道4号、県道16号を横切るが、この県道標示は無い。ちょっと広い道とか信号のある交差点が県道だと思うしかない。もうしばらくしたら、標識も整備されるんではなかろうか。県道16号を過ぎたあたりで、ものすごくよく注意していると左側に不動大滝という案内看板がある。意外に小さいので注意が必要だ。そこから林道に入る。あとは林道なりに進めば駐車スペースに出る。駐車スペースの向かい側に滝へ行く道の入口がある。 |