2005年福島@へ2005年夏、湧き水を求めて福島 A
モーカケの滝、竜の門の滝




モーカケの滝
鑑瀑台からはかなり遠い。
遠いがなかなかの迫力の滝である。
モーカケの由来は、
裳(も)という衣装を掛けたように見える
という説と、
サルオガセという植物が
毛をかけたように見えたから
という説がある。




実際の見た目はこんなもんである。
やっぱり遠い。






竜の門の滝
秋の紅葉は素晴らしいらしい。
二段になって落ちるさまは、
これぞ段瀑といった感じ。



二段目の滝つぼ。
見たかんじでは、
かなり深そうである。
2005/9/10 モーカケの滝(落差50m) 福島県桧枝岐村
         竜の門の滝(落差60m)  福島県桧枝岐村

さて、小野川湧水を尋ねて福島に行った翌週である。この日の目的の滝は、新潟県内の滝、「本城の滝」だったが、この奥只見湖の近くにある滝に行って、奥只見湖の向こうにある福島県に行かない手はない、ということになった。(この滝、本城の滝のレポートはここへ
もっとも、奥只見湖をぐるっと回って福島に行くにはなかなか時間がかかるのだが、それもドライブついでである。
尾瀬への福島側からの玄関口、御池などを通り過ぎ、国道352号沿いにあるモーカケの滝を尋ねた。
駐車場から徒歩3分である。実にお手軽だ。
木で作られた立派な滝見台から覗くとはるか遠くにモーカケの滝が見えた。
モーカケなんておかしな名まえだからそんなに大きくない滝なんだろうなぁと思っていたら、遠くの断崖絶壁から裾広がりに豪快に落ちている大きな滝だった。
ただ、本当に遠いし、滝見台からしか見えないので1方向からの写真しか撮れない。遊歩道らしい遊歩道も無い。レポートしようのない滝なのである。
あまりにお手軽だったので、駐車場から国道沿いのすぐ上にある「ブナの清水」に自動車を戻した。(木辺に無と書くブナという漢字が返還できません。下の写真の通りです。)
  
この杭が目印。

  滝といってもいい、綺麗な流れだ。
これが、丸い苔の生えた石が並ぶ、ものすごく綺麗な流れだった。水を汲めるもんならこの水を汲んで行こうと思ったのだが、足場が悪い。一番下にコンクリートの流れ止めのようなものがあるのだが、それを乗り越えるには少し遠いし、その流れ止めから溢れた水を汲むというのも、ちょっとイヤな感じだし。とても冷たくて、綺麗な水だった。
いい水を泣く泣く諦めて、国道352号線を下って行く。しばらく自動車を走らすと、桧枝岐村の温泉に着く。
ここを通り過ぎて、会津駒ケ岳の登山口へと進むと、竜の門の滝に行くことができる。温泉街に入るあたりで、雨がパラパラっと落ちてきていたが、駐車スペースに着くあたりではやんでいた。
雲が重く、暗い感じだが、徒歩15分くらいの竜の門の滝までならなんとか持つだろう。
入り口には滝の名まえと徒歩30分と書いてあったが、あらかじめ調べておいた実際に行った人の記述では15分ほどらしいので、そちらを信じることにした。
  
駐車スペースにある杭には徒歩30分とある。かなり大げさである。
最初、右側に渓流を見ながら進んで行く。なだらかだがしっかりした登りである。それから流されたらしい橋の代わりに簡単につけられたアルミの橋で川を渡る。
そのあとが階段状のけっこうきつい登りになる。7〜8分ずっと登るとその先に観瀑台が設けられている。
  
最初はこんな感じの登り。

    
  
仮設の橋を渡ると、ずっと階段で登りになる。
この滝も観瀑台から滝まではけっこう遠い。モーカケの滝ほどではないが、滝を肌で感じるくらいの距離でもない。
だが、山の緑を切り裂いて二段になって流れ落ちる滝は、人が段瀑と聞いて思い描く滝をそのまま形にしたような滝で、実に整っている。
滝見台の右がわにロープが張ってあってその先にいけないようになっている尾根のような場所があったので、ちょっと進んで見たが、滝見台よりもよく滝が見える場所はなかった。踏み跡らしい跡がずっと先まで伸びていたが、さすがにその跡をたどる気にはならなかった。
写真を数枚撮影した所でポツポツ雨が当たり出した。これは引き時である。
幸いブナの森で雨はあまり体にあたらない。よかったなぁ、森の中で、と思っていたら、いきなり雨脚が激しくなってきた。ブナでも守りきれない水がどんどん落ちてくる。どひゃー、カメラ、カメラ。私はパーカーの中に、ダンナはタオルで保護して、とにかく急いだ。
川を渡るアルミの橋が滑りはしないかと怖かったが、幸いにも滑らずに渡れた。
どんなに急いでも濡れる。
雨はバケツをひっくり返したような勢いになっている。
何回も滝を見に行っているが、こんなに土砂降りにあって、全身びしょぬれになったのは初めてである。もう笑うしかない。
自動車に飛び込んで、ガラスがくもって真っ白になったのを幸いに、上半身着替えた。いつも温泉に入るので、着替えは持ち歩いているのだ。が、さすがにジーンズの着替えはないので、ぬれたままだ。
このままではかなわないと、一番手近な温泉に入って、この旅を終了することにした。この温泉が曲者だったのだが、そのレポートはこちらへ
帰り道、国道401号昭和村のあたりで「天狗の冷泉」というのを発見したので、ブナの清水の代わりに汲んで行こうと自動車をおりた。
で、ペットボトルに汲むと、あらあら、清水のはずなのに、なんとなーく色がついている。さっきの豪雨で濁ってしまったらしい。これは諦めざるを得ない。
  
天狗の冷泉。泉なら濁らないだろ〜。
今回は、湧き水を求めていたわけではないのだが、せっかくの福島だったのに、福島の水を得ることができなかった。なんだか、ちょっと惜しい旅になった。
交通
モーカケの滝
  国道352号線。尾瀬の七水駐車場と御池駐車場の間にある。大きな駐車スペースと大きな看板があるので、すぐにわかる。駐車スペースから徒歩3分。遠望。
ブナの清水
  モーカケの滝の駐車スペースから尾瀬に向かって少し走ると左側にある。路駐になる。通行量の多い時は注意。
竜の門の滝
  国道352号、アルザ尾瀬の郷という温泉施設よりやや尾瀬寄りに会津駒ケ岳登山口へ行く道があるので、そちらに右折。大きな看板があるのですぐにわかる。林道のような道を走って行くと、左に行くと会津駒ケ岳、右(といっても、ほぼスイッチターンして逆戻り方向に上る)に行くと竜の門の滝という場所に出るので、案内とおりに右。細いうえにものすごく曲がりづらいので注意が必要だ。そこからまもなく駐車スペースである。
遊歩道は我々の足でも13分で滝見台に着くくらいだ。ただし、けっこう登る。が、特に危険な場所はない。
天狗の冷泉
  昭和村国道401号線沿いにある。大芦集落あたりである。昭和村には村の名水10選というのがあって、この冷泉もその一つ。 

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