滝沢不動滝 不動尊と白糸神社の建物の間に 滝が落ちている感じである。 滝つぼ付近を見ていただくと分かるが 右側からも水流が合流している。 この写真だと分かるかなぁ、 滝の落ち口で水が二手に分かれている。 右側のの流れは白糸神社の裏なので 見えづらい。 参道から見ると幅広の滝がよく分かる。 が、写真だと木にさえぎられて よく分からない。 橋を渡って撮影。 橋のたもとに滝つぼに下りる 階段があった。 落ち口。 滝を二つに分けている岩盤に 木が生えている。 流れは意外に複雑である。 参道にある手水は ガチガチに凍っていた。 滝の水であると書いてあった。 |
2006/1/2 滝沢不動滝 福島県会津若松市 (落差10m?) この冬は、12月から例年に無い降雪だった。 新潟の滝たちは、大雪に閉じ込められ、とても見に行ける状態ではない。 と、いうことで、2006年最初に見る滝はどうしても県外の滝ということになってしまった。県外と言っても、日帰りという制約があるのでそれほど遠くへは行けない。行くとしたら福島県、長野県、群馬県のいずれかである。 群馬県の滝には滝納めに行って来たので長野県か福島県か。今年の雪は新潟長野の県境にかなり降ったので、残るは福島県である。 福島といっても東北なので雪は多い。 そこで@それほど歩かない場所にある、A神社などのそばにある、という二つの条件を満たした滝を探してみた。 雪があっても遊歩道があれば滝を見に行けるだろうし、神社のそばであれば初詣の参拝者で踏み跡くらいはあるだろう。 そんな条件のもと、ピックアップした滝が達沢不動滝だった。 この滝はかなり有名な滝だし、不動滝の名まえがつくとおり、不動明王が祭られている。そういう場所に氏子が初詣に行かないわけがない。 自動車で近づくのは多少遠い場所になる可能性があったが、そこからは踏み跡くらいはあるだろう。 なんて、とても気楽に考えていた。 いつもいつも、かならず書くフレーズである。 甘かった。 磐越自動車道は雪もなく実に快適に我々を会津まで運んでくれたのだが、猪苗代磐梯高原インターを降りるなり、ここは東北であることを実感させてくれた。道路の雪が解けていないのである。踏み固められた圧雪が轍以外にガッチリと残っていて、実に危険な状態だ。 新潟県では、地下水を流す融雪パイプがあって、割と早めに大きな道路の雪は無くなる。が、この福島ではどうだ。国道49号線という会津若松の幹線道路でさえ圧雪が残り、きわめて危険な状態になっている。除雪もどうやら雪を道路からこそげ落とすような除雪方法ではないらしいのである。新潟とは完全に違う道路状況だった。 しかも、関東方面からスキーに来たらしい県外ナンバーの自動車がそこかしこで慣れない道に悪戦苦闘している。 しかも、我々はちょっとした事情で軽自動車で来ている。轍が微妙に違っていて、怖いったらありゃしない。 なんとか国道115号を北上し、中ノ沢温泉から達沢集落に入った。が、集落が終わったあたりで、前方に1台の自動車。 両側が雪の壁になっている道路で立ち往生している。あからさまに後輪が雪にハマっている。 その自動車がいては先には進めない。 どうも初老の方と女性で困っている様子なので、我々が押して脱出できるものならと自動車を降りた。 動力である後輪が深々と雪に埋まっていた。ふかせばふかすほどもぐってしまう地獄にハマったらしい。 チェーンは巻いていたので、押せばなんとかなると、3人で押してみたのだが、ビクともしなかった。こうなってはJAFにお願いするしかない。ところが、携帯電話も圏外の場所だった。 それほど離れていない集落に人がいる様子だったので、そこで電話を借りるとおっしゃったので、我々は力になれないことをわびて、徒歩で先に進むことにした。が、先は無かった。 立ち往生している自動車のすぐ先で除雪は終わっていたのである。つまり、自動車は除雪車が回転するために進んだだけのスペースにハマってしまったということになる。 除雪車が積んだ雪の山を乗り越えて先を見てみたが、腰まで埋まりそうな雪原が続いていたので、諦めて戻った。 「道、無いんですね」と、先の自動車の人に言う。 「不動滝を見るつもりで来たんですがね」 習志野ナンバーの初老の男性は困り果てた様子で答えた。 せめて集落の最後で車止めのポールでも立ててくれればこんなことにはならないと思うのだが。 有名な滝だけに、雪に慣れていない県外者も来ることが予想されるのに、ちょっと残念だ。 あの習志野ナンバーの自動車はうまく脱出できただろうか。軽自動車でなければ、少しは力になれたかもしれないと思うと、申し訳ない。これで雪国を嫌いにならないでください。 直進すると達沢不動滝であると案内はある。が、道には踏み跡すらない。 さて、不動尊がそばにあるはずの達沢不動滝がちっとも初詣の痕跡もなく雪の向こうだったことから、今回は滝は諦めなくてはならないか、という気分になっていた。 だが、せっかくなので会津若松市内からそれほど遠くない場所にある滝沢不動滝くらいは探してみよう、ということになった。 飯盛山というのは聞いたことがあると思う。白虎隊という青年剣士たちがお城が焼け落ちたと誤解して自刃した山である。そのごくごく近くに滝沢不動滝はある。 市街から少し山に向けて入っただけであっという間に林道になった。 両側が雪になり、すれ違いが困難な細さになっている。右に沢があり、堰堤が見えたあたりにやや広い路肩があって自動車が1台止まっていた。この先進めるのかどうかさっぱり分からないので、その自動車の隣に駐車して、徒歩で様子を見てみることにした。 ところが、歩いてそれほどたっていないのに、この細い雪だらけの林道に何台も自動車が通る。登る自動車も下る自動車もけっこうな数である。 この先にどうやらすれ違えるスペースがあるらしい。いや、この寂しい林道にこの自動車の数は尋常ではない。きっと不動尊にお参りする人たちなんじゃないか。 歩いて5分もたたないうちに重機で除雪された広い場所に出た。駐車スペースである。数台の自動車が駐車していたし、まだ除雪もされていた。 ところどころに指の矢印で不動尊とある。 こりゃすごい。こちらの滝はしっかり初詣のために整備されている。 駐車スペースに自動車を入れて、そこから先はちょっと広めの踏み跡になっている道を歩く。すぐに沢に向かって下りる階段になった。 階段の両側には赤いのぼりが立っている。不動尊に寄進した人たちの名前が入っていた。 我々の前にも信仰深い人たちが不動尊に向かって歩いている。 全然知らなかった滝なのに、こんなに人がいるとはかなり驚いた。 雪でやや滑る階段を下り、鳥居をくぐると、先に不動尊の建物が見え、その上から落ちている滝も見えた。 ものすごく分かりやすい案内が随所にある。 初詣のためか、踏み跡もしっかりしている。階段は滑りやすい。 老若男女が参拝に来る。正面に滝が見えるが、雪と同化してますねぇ。 おお、思っていたよりずっと立派な滝だ。不動尊の滝というとあまりいい滝ではないという印象が(新潟県では)強いが、この滝は実に見事である。 向かって右側、最初に目に入ってくる建物が白糸神社、左側、橋を渡って行くのが不動尊だ。 滝は白糸神社の上のほうで二つに分かれて、もう一度滝つぼで一つになって落ちて行く。 建物があるために、左側の水流しかよく見えないが、実は幅広の二条の滝である。 水垢離をするのか、滝行をするのか、滝つぼに下りられる石段もあった。 参拝者があったので、急いで撮影して戻る。 市街地のすぐそばなのに、ものすごく山奥のような場所で、しかも、こんなに山深く入ったというのにしっかり滝を見ることができたなんて、奇跡みたいだ。それもこれも初詣の時期だったからだと思う。 正月に出かけて正解だった。 もっとも、雪さえなければ軽装でこられる手軽な滝だとは思うが。 このほかにも滝はいくつかピックアップしていたのだが、予想以上の積雪のためどの滝も行けないだろうと判断した。 まだ正午を回ったばかりだったが、旧会津本郷町の日帰り温泉まで行って入浴して新潟に戻った。(レポートはこちら) 滝初めというには1本しか見ていないが、滝好きの初詣にはふさわしい滝だったかもしれない。 2006年もきっと色々なハプニングや拾い物に恵まれる年になるんだろうな、と、予測のつく滝初めになった。 ちなみに、滝沢不動滝の情報は、福島かんたん滝めぐりからいただきました。 |
交通 滝沢不動滝 最寄ICは磐越自動車道会津若松IC。インターをおりて会津若松市街方面に。国道49号線にぶつかるので、左折。磐越西線の高架を渡り、国道118号を通り過ぎると郷の原という交差点になる。ここで県道64号(千石通り)へと右折で入る。ここから先は飯盛山という案内の通りに進むが、本当に飯盛山のまん前までは行かない。飯盛山入り口という交差点で左折する。目印は文化財の旧滝沢本陣である。その前を通り過ぎると、道は左に大きくカーブするが、そのカーブするほうには行かずに直進する感じで坂を登って行く細い道へと入って行く。 ここから先は林道で道が細くなるので注意が必要である。 林道ではあるが、分岐のところどころに本文中のような手のイラストの矢印看板があるので、見落とさずに行けるはずである。 林道に入ってからは5分強で着くと思う(我々は雪のため徒歩だったので、時間はよくわからない。) |