2006年桜ついでの滝めぐり 1
黒沢の滝
黒沢の滝 落差30メートル。 実に堂々とした滝である。 すぐ近くまでいけるので、 写真よりもずっと迫力がある。 大きさ比較1。 ダンナ、滝水コーヒー用の水を 採取中。 つまり、滝つぼ0メートル。 大きさ比較2。 沢を挟んでダンナ撮影中。 落ち口。 一番左側の木々の向こうに 白い筋があるのが分かるだろうか。 それも入れて3条の流れだ。 ちょっと近づくと、 下段の迫力がすごい。 さらに近づくと (大きさ比較1のダンナの位置) どひゃー、水しぶきがすごい。 下段は上段の滝つぼから 元気に跳ねだしている。 滝のそばには 黄色いアブラチャンの姿も。 |
2006/4/23 黒沢の滝(落差30m)長野県安曇野市 この日はとりたてて滝を見るつもりはなかった。 と、いうのも、4月の半ばから終わりにかけては、我々は滝よりも桜を優先する旅に出てしまう。 この日向かったのは、かの有名な高遠城址であった。 しかし、満開近い高遠の日曜日、道路が渋滞しないわけがない。それを承知で渋滞にハマるのもくやしいので、前日の土曜の夜に伊那市に宿泊、一番見たかった高遠の桜は早朝に見終えてしまったのだった。(レポートはこちら) その後、長野の咲いている桜をつまんで帰路についたわけだが、あらかた見たところでもまだお昼。 このまま帰るのはつまらないし、どうせなら滝前で昼食にしたい。 そこで手近な滝に寄ってみることにした。 黒沢の滝は、実は数年前に途中まで来て戻ったことのある滝だ。氷瀑になるというので厳冬期に来て、道の細さと積雪であえなく撤退したのだ。つまり、氷瀑ではないにしろ、リベンジすべき滝ということになる。 冬場ではないので、行くのに困難ということはなかったが、道がはっきりしないので、とりあえず畑仕事をしているおじいちゃんに道を聞いてみた。 このおじいちゃん、我々の前にも誰かに道を聞かれていた。桜のグラビアを開いて、その場所を尋ねているらしかった。ちょっと興味はあったが、我々の今回の桜は終了、今は滝である。 おじいちゃんのその道をどんどん進めばイヤでもダムに着く、という言葉に従って、以前引き返した細い道に入った。 右側に水道施設がありそれを通り越すとすれ違い困難な林の中の道になる。 しばらく走ると、右手の沢の上に屋根のある橋がかかっていて、その先に不動堂があった。 なかなか古びていて面白い雰囲気だったが、先客がいて駐車するわけにもいかず、写真も撮れなかった。その不動堂を通り過ぎると黒沢ダムである。 ダムと言っても小さな堰堤みたいな場所だ。ダムサイドの広場とかいうものは全くない。 ダムを通り過ぎて、自動車をとめられる広場のような場所に出た。 ダムをぐるりと回る道は通れるようだが、沢の上流に向かう方向はゲートが閉められていて、車両通行止めになっている。火の用心の看板ばかりが目立つその場所に自動車を置いて、あとどのくらい先にあるのか分からない滝に向かって歩き始めた。 左手に流れる沢は、とても綺麗な水で、下流の村の飲料水として使われているようだった。 歩いて5〜6分で沢は右側になり、前方に滝が見え始めた。 道は続いているが、ゲートが閉じられている。 最初、沢は左手にあるが、 いつの間にやら、沢は右手。前方に滝が見える。 うおー。 凍る滝と聞いていたので、実は厳冬期でないととても見栄えなんかしないちょろ滝だと思っていたのだが、ものすごい水量の見事な滝が落ちていた。 近づくにつれ、あたり一面マイナスイオンで満たされているのが分かる。 ついでに言えば、灰色の毛の塊・・・猿の姿まである。 そこで昼食をとるつもりだったので、猿に襲われては困る。 「猿〜、猿〜」と叫びながら滝に近づくと、「ぎゃ〜、ぎゃ〜」と声は戻って来るが遠去かって小さくなっていった。 さて、滝だ。 林道の終点にあり、すぐ近くまで行くことができる。 それもそのはずで、春のお祭りの時に滝行をしていたらしい。つまり、滝つぼに立てるわけである。 上段は実は三条に分かれている。目で見るとわかるのだが、写真で3本の流れをとらえる位置がなかなかなかった。その三本の水が集まって、浅い滝つぼに落ち、下段になって沢に流れる。 何とか上の滝つぼを見ようと対岸の山の斜面をよじ登ってみたが、滝つぼは見えなかった。 これが一番高い位置から上の滝つぼを撮ったもの。 飲料水として使われている水であるならば、ここでする事は一つである。滝前滝水コーヒー。 いや、最近ではカップラーメンを食べているので、滝前滝水ラーメンである。ものすごく贅沢な感じがする。 ダンナが滝の流れから直に水を汲み取ってお湯を沸かした。 幸い猿の気配もなく、マイナスイオンが満ちるなか、滝水ラーメンをすすった。ラーメンじゃ水の味もへったくれも無いけど。もちろん、コーヒーもいただきましたとさ。 滝前滝水コーヒー&ラーメン。 この滝の流れ込む沢は、実は滝とは別の沢も流れ込んでいる。つまり、滝前で2つの沢が合流して黒沢ダムに流れているのだ。 コーヒーの後でお湯だけ飲んでみたら、なんだか鉱物系の後味がした。 不思議に思って水をそのまま飲んで見ることにした。まず手近な滝ではないほうの沢。おや、まったく後味のないやわらかい味だ。それでは、と、滝まで行って滝の水を飲んでみる。おお、こっちの水のほうがちょっと固い。最後にちょっぴり鉱物系のひっかかりがある。 一つの沢になる2つの流れの水の味がこんなにも違うんだなぁ、とヘンな所で感心してしまった。 滝の正面に流れ込む沢。上流は堰堤。こっちの水のほうが美味。 空腹も満たされ、滝でリフレッシュもできた。 桜もいっぱい見れたし、さて、新潟に帰ろう。いや、待て、まだETCの通勤割引の時間には遠い。 と、いうことで温泉で一休み。(温泉のレポはこちら) なんとも、充実した日曜日だった。 |
交通 最寄ICは、長野自動車道松本IC。国道158号を上高地方面に進み、途中の鍋割という交差点で県道25号へと右折する。この鍋割交差点は変形交差点なので注意。県道25号に入ったら県道から外れないように進む。けっこう曲がり角が多い道だ。 だんだんと道が山を登る感じになってくる。左手にふるさと公園を見て通り過ぎ、南黒沢橋、北黒沢橋(小さな橋です)を渡ると旧三郷村に入る。この北黒沢橋を渡って道が大きく左にカーブするのだが、カーブしてすぐ左に曲がるとても細い道がある。この道に入る。一見民家に入る私道に見えるがちゃんと黒沢ダムに通じる道である。とにかく、北黒沢橋を渡って左側に最初に出てくる細い道に入るとよい。林の中の細い道を進んで行くと右手に水道設備らしい建物がある。この建物さえあれば道は間違っていない。そのまま先に進もう。 やがて右手に木造の屋根のついた橋と不動堂らしい建物が見える。これを通り過ぎ、さらに一登りすれば黒沢ダムである。 ダムを右手に見ながら通り越すと、駐車スペースになる。火の用心の看板が目立つのですぐにわかる。ここにはトイレもある。 ここに自動車をとめて、徒歩でゆっくり歩いても10分しないで黒沢の滝に着く。 |