2006年春の滝めぐり
三日月滝、遠藤ケ滝
三日月滝 定番の遅いシャッタースピードの撮影。 落ち口の岩の関係か、 ふわーっと水流が広がって落ちる。 これが一番見た目どおりの画像。 色々シャッタースピードを変えて撮ってみた。 実際はもうちょっと網目のように見えた。 大きさ比較。 ダンナの立っている岩は滝から 5メートルと離れていない。 遠藤ケ滝 三日月滝のすぐ上流にある。 同じ川だと思えないくらいに 表情の違う滝である。 やや横の位置から。 滝の裏側の岩盤の様子がわかる。 この岩盤のせいで 水の流れが複雑になっている。。 滝つぼに落ちた水の泡立ちは 消えずに下流まで広がっている。 大きさ比較。 大きなつぼなので、ダンナと滝までは だいぶ離れている。 私は遊歩道で少し上まで登って写した。 |
2006/4/15 三日月滝(落差4m?)福島県大玉村 遠藤ケ滝(落差6m?)福島県大玉村 いよいよ桜前線が関東を終えて我々の住む新潟にもやって来た。だが、この週末はどうにもいい具合に咲いている場所がない。ならば県外に出て満開の桜を堪能したい。 ところが、どういうわけかこの週末に行ってみたい、もしくは行ける範囲であるという桜の開花状況が芳しくなかった。そんなこんなで、唯一トウカイザクラが満開である福島市の花見山公園に向かったのである。花見山公園のレポはこちらにて。 花見山の混雑に辟易としながら、花のついでに設定していた滝に我々は向かった。 手持ちの資料はライトマップルだけだったので、行き着けるかどうか不安だったが、大玉村に入ってそこいらじゅうに遠藤ケ滝の案内があった。目立たないが、探せばあるので心強い。 牧草地の真ん中を走る県道から林道のような道に入り、安達太良温泉の前を通ると駐車スペースに出た。その先にも行けそうかと思ったが、自動車はそこまで。そこから先は遠藤ケ滝遊歩道になっていた。 駐車スペースには自動車が1台とバイクの若者が数人。バイクの若者は広い駐車場で大音響でエンジンを響かせてお互いのバイクを見せ合っている様子だった。 駐車スペースにはトイレもきっちりあるのだが、これが常時流れている水洗トイレ。ちょっと下のほうで川のようにざーざーと音をたてて水がながれている様は用をたすのにちょっとビビってしまう。 さて、あらかじめの予備知識で遠藤ケ滝まで一時間、と仕入れていたので、その流れるトイレで用をすませ、足回りもトレッキングシューズにして出発した。 まずしっかりした橋を渡り、杉木立で薄暗く感じる道に出る。ここは割合と広くて、いかにも参道といった感じだ。それほど歩かずに石段が出現し、すぐに遠藤ケ滝不動尊になった。 不動尊の向かって左手にチョロチョロと落ちる滝があったが、あからさまに樋から落ちている人工のものなのでパス。向かって右側にある遊歩道に入る。 駐車スペースの端から左に曲がると橋になる。 杉木立の参道を少しあるくと石段が見える。 石段を登れば遠藤ケ滝不動尊。 それまでは参道といった感じだったのが山道に変容した。 最初比較的なだらかで、ガッシリ造った橋で川を渡り、落ち葉が積もったなかに顔を見せ始めたカタクリなどを見ながら登る。すぐ脇に川があるので、水音が響く。 まだ雪なども多く残っていたが、遊歩道には雪は無く、これならトレッキングシューズじゃなくてもいいかな、と思う程度だった。 何度か橋を渡る。まだ雪が残っていた。 が、もう少し歩いて行くと、いきなり段差のある岩っぽい場所に出たりした。ちっちゃいカタクリ、ちっちゃいショウジョウバカマが咲いている。どういうわけか我々が新潟で見ているカタクリやショウジョウバカマよりはるかに小さいものばかりである。種類が違うのかしらんと思えるほどとにかく小さいのだ。 指先にカタクリの花があるのがわかるだろうか。指は花に触れているのだ。まるでベルフラワーくらいに小さい。 そんな話をしつつ、遊歩道に入って2つ目の橋を渡り、あれ、道が無くなってしまった。 巨大な岩が行く手を阻んで、そこから先にはあれほど明瞭にあった道が無くなってしまっているのである。うっすらとついている踏み跡をなんとか見つけ出してそれに沿って登ると、おや、ちゃんとした遊歩道に出た。 いったいどこで間違えたのか、2つ目の橋を渡ったあとで遊歩道をそれてしまったらしい。ものすごく明瞭だったはずなのに。 後で確認したが、遊歩道の階段がどう見ても涸れ沢に見えてしまって、そちらには行かずに河原の方に歩いてしまったのだ。そちらもとても広くて平らで道みたいだったわけだ。 ともかく、遊歩道に復帰して、もう一つ橋を渡ると、三日月滝だった。 おおー。写真集で見るとおり、扇形に広がった優美な滝じゃないですか。 水の流れが肉眼で見ると網目模様の連続になっていて、実におもしろい。 ちょうど手前に岩があって、ダンナはその岩の上から、私はさらに下流にあるもう少し大きな岩の上から撮影した。 この滝はシャッタースピードを遅くして糸のように流れる水にした写真をよく見るのだが、その美しさは人の目では捉えられない。カメラだから見出せる美しさもあるもんだなぁと思った。 滝のすぐ横にある階段を登ると、小さな流れがあった。滝みたいなものも形成している。その場では雪解け時期だけ現れる流れかしらん、と思ったが、どうも後で確認すると、我々はむしろ水が少ない時に行ったらしく、もっと水が多い場合はこの流れも完全に滝と化すらしい。 三日月滝のすぐ右上の小滝。 手前の巨石の下が『石室』。階段を登ると遠藤ケ滝。 三日月滝からかなり登ると思っていた遠藤ケ滝はすぐに現れた。三日月滝の次がすぐに岩屋という大岩でその次が即、遠藤ケ滝と思えばよい。駐車スぺースから三日月滝の撮影時間を含めて35分で到着している。 あれ、1時間じゃなかったの?と思いつつ、そばにあった遊歩道の案内図を見ると、遊歩道はそのまま上まで登り、眺望のよいらしい山のコースを歩いて不動尊に戻ることになっている。ああ、周遊すると1時間という意味だったのか。と、納得した。(いや、よく考えたら、遠藤ケ滝から山のコースで戻ると、さらに1時間くらいかかりそうな気がするんだけど) 遠藤ケ滝は岩で流れがきゅっと縮められていて、勢いが増している感じである。同じ川だというのに、三日月滝とこんなに違う水量に見えてしまうのか。 岩の形も面白く、水流を複雑にしている。 勢いが急だから、滝つぼで泡だった流れがいつまでも消えずに下流まで白くなっているのが印象的だった。 そばには不動尊のご神体らしく、色々な石碑があった。 ためしに少し山コースも登ってみたが、木立がうるさくて上から遠藤ケ滝を見ることはできなかった。 我々は山には興味がないので、来た道を戻ることにした。途中、初老の男性2人とすれ違ったが、他には人はいなかった。 駐車スペースに戻るともうバイクの若者はいなくて、代わりにスケートボードの若者がいた。この駐車場は民家からは離れているし、適当な広さもあるし、いい遊び場なのかもしれない。 あとあと調べたら、この遠藤ケ滝と三日月滝のかかる杉田川渓谷には大小合わせて48滝あるらしい。現地にさえそんな看板は無かったので、その大と小はどこからどこまでを滝と言うのかが問題なのだが、もし本当に48の滝の名まえがわかったのなら、もう一度来てみたいと思った。 ちなみに、杉田川は安達太良山のとても美しい水だった。 |
交通 三日月滝、遠藤ケ滝 最寄ICは、東北自動車道本宮ICもしくは、二本松IC。我々は二本松ICから行ったのでそちらからの説明になる。 二本松ICを出て、国道459号線を岳温泉あるいは磐梯吾妻スカイライン方面へと向かう。岳温泉に入ったあたりの交差点で県道30号へと左折。牧草地のような、なだらかな丘陵地を走る道をしばらく走って行く。 あとは右折すると「フォレストパーク」という道に右折。ここは注意して看板を見ているとよい。目印は道の端々にある「フォレストパーク」とか「安達太良温泉」とかの案内である。 右折して大玉温泉金泉閣の前を通りまたしばらく山を登る感じで走って行くとやがてT字にぶつかる。ここを左に曲がると「フォレストパーク」。右に曲がると「遠藤ケ滝」と案内が正面に出ている。案内のとおりに右折。さらにもう一度T字にぶつかるので、ここを「安達太良温泉」の案内の通りに左折。 安達太良温泉の建物を左に見ながら通り越して少し走ると駐車スペースに出る。30台はとめられそうな広いスペースである。 ここから徒歩で5分ほどで遠藤ケ滝不動尊(赤不動)。さらに20分ほどで三日月滝。遠藤ケ滝は三日月滝のすぐ上流だ。 遊歩道は整備されているが、やや険しい場所もあるので、足回りはきちんとしておいたほうがよい。また、赤不動を出て2本目の橋の先はちょっと分かりづらいので注意。涸れ沢に見えるのが階段で正しい道だ。 |